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ネクタイ&ミニスカの日

Written by 中野 香織October 01,2015

日本において、「ネクタイの日」は10月1日。これは、1884年に小山梅吉がネクタイの製造を始めたことを記念して、日本ネクタイ組合連合会が制定した記念日です。

世界に目を向けてみますと、クロアチアが提唱している「クラヴァットの日」というのがあります。

10月18日です。

前回の記事をご覧になった方は、この日にまつわるイメージを思い出されましたでしょうか。2003年のこの日、クロアチアにある「アカデミア・クラヴァティカ」が、ローマの遺跡である円形競技場(アリーナ)の外周に808メートルの巨大な赤いクラヴァットを巻く「アリーナを囲むクラヴァット」というインスタレーションを作ったのですね。その壮大なイベントを決行した日を、「クラヴァットの日」と定めたのです。「いい夫婦の日(1122)」みたいな語呂合わせではなく、派手なアクションを起こし、起こしたその日を記念日にするという行動力に、「クラヴァットで国興し」級の本気を感じます。

以後、この日には、クロアチアの首都ザグレブで、クラヴァットにまつわる華やかなイベントがおこなわれています。

クロアチアの伝統的な軍服に身を包んだ衛兵たちによるパフォーマンスや、ネクタイと建物とのコラボでつくるさまざまなインスタレーションなど。
cravat5.jpg                                               (photo:Courtesy of Academia Cravatica)

ちなみに、「アカデミア・クラヴァティカ」とは、クラヴァット研究・広報のための非営利法人で、1997年に発足しました。クロアチアでかつて盛んであった絹の産業を復活させる、というミッションも担っています。

クロアチア兵の首の布は、愛する女性がお守りとして巻いたもの。崇拝する女性のスカーフや袖を武具につけて闘った中世ヨーロッパの騎士の伝統を受け継ぐものでもありますね。軍服にして、闘う男のロマンも秘めたクラヴァット。「クラヴァットの日」には、そんなネクタイの祖先の姿にも思いを巡らせてみたいものです。

でも10月18日は、日本においては「ミニスカートの日」。「ミニの女王」ツイギーが来日してミニスカ旋風を巻き起こした記念日なんです。

ネクタイ愛好者が祝杯を挙げたいクラヴァットの日は、日本ではミニスカの日。ビミョウではありますが、まあ、この日に乾杯する理由が増えるということで!

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