1958年、N.Y.ハーレム。
ジャズ史に残る一枚の写真
僕が生まれた1958年8月に「エスクァイア」の企画で撮られた
奇跡の写真には57人のジャズミュージシャンが勢揃いしています。
カウント・ベイシー、レスター・ヤング、コールマン・ホーキンス、
ロイ・エルドリッジ、セロニア・モンク、オスカー・ペティフォード、
チャーリー・ミンガス、アート・ファーマー、ベニー・ゴルソン、ソニー・ロリンズ等々。
朝早くからの撮影だったので
夜通しジャムセッションをおこなっている彼らは
朝から集まってくれるだろうかと不安の中、
予想に反し次々と集まってくれてこの奇跡の一枚が完成しました。
この57人の中で現存しているのは1929年生まれのベニー・ゴルソンと
30年生まれのソニー・ロリンズの二人にだけになってしまい、
ソニー・ロリンズは現役を引退しているので、
現役は94歳のベニー・ゴルソンだけになってしまいました。
当時の撮影の模様は下記のDVDで見ることができます。
1995年アカデミー賞長編ドキュメンタリーノミネート作品
スピルバーグ監督の「ターミナル」で主人公(トム・ハンクス)がアメリカに来て
空港に閉じ込められる映画がありますが、
彼がアメリカに来た目的が、この写真の57人のサインを収集していたお父さん(故人)が
唯一持っていなかった57人目のベニー・ゴルソンのサインをもらう目的で渡米して来た
という設定でした。
映画ではベニー・ゴルソン自身も出演していて演奏もしています。
エスクァイア 1959年1月号表紙 「ビッグ ピクチャー」掲載
(写真引用、DVD私物)