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靴磨き@ITALY

Written by 長谷川 裕也July 06,2015

皆さんこんにちは。靴磨き職人の長谷川です。 

我々Brift Hのメンバーは日々、皆様の靴を磨きあげることに魂を燃やしております。

 

ただあまりに没頭しすぎると世界が狭くなり「自分が何の為に靴を磨いているのか。」

分からなくなってしまいます。

時には違う環境で、自分が普段している事をすると新しい視点で物事を捉えられるようになったりするものです。

 

皆のモチベーションアップの為にも海外研修をしよう!

俺たちの技術が世界で通用するのか勝負しようではないか!

 

という訳で、2店舗を8日間閉店して全7名で行ってきました。イタリア。

 

Brift Hの靴磨き@ITALY

 伝説の靴屋GATTO.JPG

※写真はローマ組の4名。

3グループに分かれて、ミラノ、ローマ、フィレンツェで靴を磨いてきました。

【詳しくは】

ミラノ : Be Houseという紳士服や靴のイベント会場

ローマ : G.MARINI(ローマで一番老舗の注文靴屋)&ローマ三越店(開店40周年記念イベントとして)

フィレンツェ:IL MICIO(深谷秀隆氏の注文靴屋)&STEFANO BEMER(フォーシーズンホテル店にて)&MANNINA(本店&工房にて)

 

と色々な所で日本人の靴磨き魂で磨いてきました。

 

その中でもわたくし長谷川がお世話になったのはG.MARINIとIL MICIOの2店舗です。

 

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まずG.MARINIは今3代目のカルロ・マリーニ氏を筆頭に4代目アントニオ・マリーニ、そして影の立役者である古幡雅仁さんの3名で切り盛りしています。

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靴はとてもローマ的です。ショートノーズでセミスクウェアトゥ。ソールは地面に水平に沿っており地味ながら上品な靴です。

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当日はお客様からの預かった靴13足と展示品の靴を片っ端から磨かせて頂きました。

 

特筆すべきは、ローマの注文靴屋がよく使うリャマの革です。

リャマは独特なシボ感が特徴で、肌触りはとても柔らかく履いた時にもストレスを感じない軽い履き心地です。

 IMG_3363.JPG

※手元ドアップ写真。ちょっと変ですがね、、、、

この革は磨くときもちょっとした工夫が必要です。

普通のカーフ(仔牛の革)と同じように磨いてしまうとクリームの跡がシミのようになってしまいます、それだけデリケートだという事です。

なのでクリームを塗り込む際はブラシで一気に全体をブラッシングします。

一緒に磨いたニューカマー清水もなかなか普段磨く事がないリャマの革に感動しておりました。

 

夕方からはドバイからVIPが来店されるという事で、その接客もちらほら拝見。

最近のイタリアは不景気の為、イタリア人のオーダーは少なく、ほとんどが海外からのお客様の受注だと言っていました。

このドバイのお客様も、最初はベネチアに呼ばれ、その後ドバイまで呼ばれ、今回初の来店だという事でした。

※もちろん旅費交通費は全てお客様持ちとの事、流石です!

 

なかなか見れないスミズーラの納品現場はとても新鮮でした。

 

夕刻に靴磨きは終了。

 

その後はずっと靴磨き中気になっていた隣のシャツ屋さんでお買い物。

靴下などオシャレな物が多く、結局シャツとホーズソックスを買わせて頂きました。

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丁度その日がオーナーのお誕生日だったらしく

「わざわざ日本から貴女の誕生日をお祝いに来たんだ!」

と冗談を言ったら、少しおまけしてくれました。さすがラテンの国。

 

その日はお肉で打ち上げをして、翌日はフィレンツェへと移動しました。

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ローマの歴史ある街並みと、汚い道路と暗く不穏な空気の流れる地下鉄に乾杯!

 

フィレンツェ編は次の機会に。

 

長谷川

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