Raglan sleeve
September 29,2014
朝晩は、涼しい風もふいてきて秋を感じる季節となりました。
そうなればアッというまに寒い北風到来となります。
そこで、少しはやいですが、コートの話
Raglan sleeve / ラグラン袖
ワーテルローの戦いで右腕を失ったラグラン男爵・フィッツロイ・サマセットの注文により、コートの袖が
彼が着やすく合うようにデザインされたことから名付けられた。 ==ウィキペディアより抜粋==
(イタリアGQより引用)
衿まわりから脇の下に掛けて斜めに切り替えられた袖をいいます。
衿グリから脇に掛けて緩いカーブを描き、斜めになっていて、肩や腕が動かしやすいです。
袖が衿グリから肩、袖口にかけて一枚の生地でつくられている為、運動量を確保しやすい。
このため、きちんと作り上げるには、縫製途中で手をかけた技術と経験が重要です。
コートは、いわゆる二枚袖といって、腕の上下に縫い目がありものが普通です。
面白いことに、いわゆるテーラーは、この袖を作ることが意外や出来ません。
あるいは、嫌がります。むしろ手の良い既製服メーカーの方が、より技術者を抱えています。
理由は、詳しくはわからないのですが、テーラーの技術とは、
行程が違い、違う仕事の範疇なのかもしれません。
僕は、ここのところ、このラグラン袖にはまっています。
一昨年くらいから、テーラードなチェスターコートやポロコートの印象が、少し重く感じて。
僕のスタイルがアメリカンな軽い感じになっていますので、感覚的なものですが。
そこで、ステンカラーコートにカンバックしました。肩パットもないので、ラインがスッキリ!
すると、なんかラグラン袖がクールかな、TRADだな、なんて感じたりってとこです。
肩にパットもないので、ドロップショルダーの落ちる感覚を味わえます。
冬のコートで2着。春のスプリングコートで1着。レインコートで1着。
それも、この袖を作っていただいている"大橋"名人のおかげです。
難しいラグラン袖コートの縫製を非常にきれいなシルエットに仕上げていただいてます。
丸く落ちる肩のラインが絶妙なんです。天下一のラグランでしょうか。
BEARD PLAN co./ 有)ビアドプラン
代表 / 大橋重直氏
リングヂャケット出身で、本人曰く "別注屋" 一筋40年 (セレクトショップのOEMなど)
僕は、この方のリングヂャケット時代からですから、40年以上の付き合いです。
いい洋服をつくりってはりまっせ!
そうそう、コンポラIVY真っ盛りの青春でしたか、当時は。70年代前半~~
ですから、その時代の味とテクニックをもったジャケットも時々作っていただきます。
今年は、バティックプリントのIVYジャケットで楽しませていただきました。
当時のVANやリングの出身で、現在もものつくりしていらっしゃる方が少なくなってきました。
毎週1回、月曜日に近くの喫茶店で隣同士になる、中川さんもその一人ですが、
話すと技が深いですね。
そういうことで、" おいらはIVY!1周遅れのIVY!おいらが叫べば、IVYが呼ぶゼ "
==ラグラン袖が呼ぶゼ!バティックだ!ニットタイだ!白ソックスだ!スリッポンだ!==