Written by 慶伊 道彦September 25,2018
先週末、アラン・ドロンのインタビュー番組がありましたよね。
なかなか素敵な出来栄えでした。これについては、また後日にでも。
今日は、彼の出世作! "太陽がいっぱい" アランドロン主演
この映画、何度見てもあきませんよね~
今回も、BARアルクールで飲みながら軽く見たのですが、もの足らなくなり
早速、DVDレンタル!で、見直し。
この三人の若者の設定が、実にいいんですよね。
マリー・ラフォーレだけは、二人に挟まれて演技も控えめですが、
彼女の服装スタイルが、素敵です。写真は、マリーンTシャツですが、ほかのシーンの
スタイルも、これがパリジャンだ!と、言ってるようなルックでした。
50年以上前では、このようなスタイルは、あまり見たこともありませんでした。
ドロンは、ボン役モーリス・ロネの着ている物はすべからく素敵に見えるのです、
ですからちょいと着ちゃう、そしてその地位までをと、その気になってしまう。
成り上がりが、ボンボンに対してコンプレックスを仕返しに向け、行動。
この時の、ヨット上でのシーンは、最高です。
下の写真のシーン!最高にかっこいいですし、しびれまっせ!
金持ちボンの洋服を、留守中にタンスから取り出し、着用してみるのですが、
その時の、ドロンの輝きようったら!ないですよね。
今年、流行っている?ローリングジャケット(つまり、レジメンタルジャケットだが)
バックにレジメンタルタイがずらっと掛かっているところが、憎い。
主人公が、IVY校出身ということを表しているのでしょうが、カッコイイシーンです。
最後に、ドロンが鏡に向かって、頭に櫛をいれて官能な表情をするんです。
上流に対する、憧れを、このシーンはうまく描いていますね。
(写真は、全て引用写真です)
ルネ・クレマン監督のちょいとしたサービス 当時、ドロンの恋人だった
ロミー・シュナイダーを、ワンカットだけ出演させていました。
10年後に、彼女と、モーリス・ロネと一緒に、同じような仕掛けの映画を撮ります。
"太陽は知っている" 懐かしさだけで、見ましたが。ロミー・シュナイダーがいい感じで
マダム年令となっていました。ドロンは、勿論、"太陽がいっぱい"時が最高です。
当時の日本は、右肩上がりの成長期でありながら、体制の歪さを訴える安保騒動の前後。
女性だけでなく、若者にも圧倒的に受け入れられたのは、当時の世相もあったのでしょう。
Written by 慶伊 道彦September 10,2018
秋冬シーズンINが、近づいています。そこで、今秋のトレンドの中でも、
最も、気になるところを、紹介いたします。
ハリスツィード(もしくは、それらしいツィード)、そして柄は、ガンクラブチェック!
当然、2~3年着こまないと味が出ない生地ですから、まずはジャケットからということに。
そして、もう少しだけ薄手で柔らかいツィード生地は、スーツ、コート、で楽しめます。
この写真のような、ザックリ感!
ツィードでなく、もう少し番手の柔らかいウールで、ジャケット、スーツ
POLOのカタログより(80年代の)
この様に、英国の香りが強いスタイルが、今年は素敵です
3ピースでなくとも、ジャケットとベストを、共地の2ピースも、素敵です
カントリーの香り、プンプン!(インスタグラムより引用)
コートも、今季は、ガンクラブチェック! ややラージサイズ感のたっぷりしたコート
(全て、引用写真です)
今年は、ガンクラブチェックに限らず、ハウンドトゥース、タッターソール、
そして、タータンチェックと、英国伝統のチェック柄がかっ歩するかと。
手持ちのない方は、まずは古着屋さんで、ハリスツィードをGETから。
Written by 慶伊 道彦September 03,2018
昭和ダンディズム / にっぽん美男子列伝
味わい深い昭和のダンディズムを、もう一度、映画でチェックしたいですね。
ここでは、先日、神保町シアターで取り上げられた4人を紹介します。
池部良
なぜか、昔の役者にしては、主演作が少ないのですが、昭和男ブリは一番でしょう!
健さんとのやくざシリーズは違うスタイルゆえ今回のテーマとは違うので、外すとして
サラリーマン役の池部良をみましょう。スーツ姿の池部良には、しびれます。
余計なものを身に着けず、凛とした背広姿!
佐田啓二
こんなにも男前なのに、爽やかな男優はまれでは?主演作もおおいですし、
今でもDVDで、たくさん楽しめます。亡くなったのは早いのですが、デビューの頃から
終わるまで、ほとんどイメージが変わらないという、完成された香りももっています。
まさに、昭和のスタンダードなカッコよさがあります。
上原謙
役どころにもあらわれていますが、ちょっとお公家っぽい冷たい匂いのする役者です。
整いすぎているのでしょうか?それでも、小津作品や成瀬作品では、
損のする役を引き受けて物語をつくっています。居そうでいない、いなさそうでいる
そんなタイプの男前。
森雅之
何と言っても、昭和のトップスターかと。ダンディさは、勿論なのですが、演技力も知的度
も昭和第一人者!
"浮雲" "羅生門" "雨月物語" 三大監督による、三大名作!は無論、しかも意外とつまんない
映画でも出演して、面白い役どころを演じる胆のすわった役者です。
(全て引用写真です)
昭和のダンディの特徴は、シンプルなスーツスタイル、そしてそぎ落としたコーディネイト
無理なおシャレぶりを発揮しないところです。それでいて、実に様になる、、、
彼らがスマートな美男子だから? いやいや。勿論それは否定できませんが、
例えば、小林桂樹しかり、はたまたフランキー堺しかり、コメディアンでも同じです。
ポケットチーフに、昭和がでます。いわゆる、TVスクェア!
きちんと折りたたんだチーフを胸元からチラッとだけのぞかせる。
最近、気に入っている役者は、二本柳寛!日活では知的な悪役を演じたので、
子供時代には印象はよくなかったですが、今になって松竹や東宝の映画をみて
オット!オット!って感じ。日活を見直すと、さらにカッコイイ悪ボス役で!
実にかっこいいですね~~
(成瀬監督、原節子と共演)
こう言うふうに、昔は魅力を感じなかった(子供でしたから)男優を、もう一度見直す。
こんな楽しみも、昭和映画にはあります。