NINA SHIMONE
March 22,2018
ニーナ シモン
87年のリバイバルヒット
"my baby just cares for me"
この曲で彼女を知った人が多いと思います。
僕もその一人で87年にシャネルNo.5のTVCMで流れていた曲です。
リドリースコットが監督をした事で有名なCMですが、
この曲は実は彼女のデビューアルバムで
1958年リリースのLittle Girl Blueに収録されていた曲です。
約30年という年月を経て世界的にヒットした曲でした。
やっぱりシャネルの力は凄いですね。
ヨーロッパで細々と活動していた彼女も
この曲のおかげで復活出来ました。
僕もこの曲で彼女が好きになって以来、今でもよく聞いています。
ジャズにとらわれずポップス、ブルースなど
幅広いジャンルを取り入れてるので、
ジャズが難しいと思っている方でも、スムーズに聴けると思います。
What Happened、Miss Simone?(2015年)
ドキュメンタリー映画「What Happened、Miss Simone?」を観て、
人種差別、黒人公民権運動、夫からのDV、自殺願望、
自身の娘へのDV、離婚、アフリカ移住、躁鬱病などの
凄まじい人生をこの映画から垣間見ることが出来ました。
彼女の曲にMississippi Goddamという曲がありますが
明るい曲調なので、まったく知らなかったのですが、
実は過激な歌で「ミシシッピよ、地獄に落ちろ」と歌っています。
ミシシッピ州で白人至上主義らによって暗殺された黒人活動家や
教会に仕掛けられた爆弾によって亡くなった4人の少女の事件を歌った曲でした。
キング牧師、マルコムXらと親交があった彼女は
これを機にどんどんと過激になっていき、歌には政治的なメッセージが多くなり
音楽業界から敬遠されてしまいます。
デビューアルバム Little Girl Blue
このアルバムはニーナ自身のピアノと
ジミーボンド(ベース)、アルバート ヒース(ドラム)のトリオでの録音。
表題曲のLittle Girl Blueを始め、I LoveYou Porgy(ビルボード18位)、
My Baby Just Cares For Meなどの名曲を収録。
魅力たっぷりなニーナの低く奥深い声が聴けます。
そして時折聴こえるクラシック的なピアノアプローチがいいんです。
彼女は4歳の時からクラシックピアノを習っていて、
夢は黒人初の女性クラシックピアニストでした。
ニーナ シモンの意思は現代にも受け継がれていて
少し前ですが、ローリン ヒルとロバート グラスパーがプロデュースを務めた
「Nina Revisited...A Tribute to Nina Simone」を是非とも聴いて頂きたいです。
ローリン ヒルが5曲も参加していて、ニーナに負けないくらい奥深いです。
アッシャーが歌うMy Baby Just Csres For Meも一味違っていいですよ。
(写真は全て引用)