THE FINAL TOUR
April 11,2018
THE FINAL TOUR
非常に興味深いアルバムが発売されました。
タイトルがMILES DAVIS &JOHN COLTRANE THE FINAL TOURです。
このアルバムのタイトルからしてマイ ルスとコルトレーンの立場は同等になっていますが、
この当時はマイルスがリーダーで、あくまでもコルトレーンはサイドメンなのですが?
まぁ、そんな細かいことは気にしないでいいですかネ~。
1960年春、マイルスとジョン コルトレーンの最後の共演(競演)の
ヨーロッパツアーを収録したアルバムです。
これ以降コルトレーンはマイルスグループを脱退し、
その後マイルスはモードジャズを追求し帝王になり、
コルトレーンは後に歴史的名作と評される「至上の愛」を発表、
コルトレーンワールドを作り上げていきます。
メンバーはモダンジャズ屈指の傑作「カインド オブ ブルー」の時の
黄金のクインテットと呼ばれたマイルス以下、ジョン コルトレーン、
ウィントン ケリー、ポール チェンバース、ジミーコブです。
ツアー5公演を収録した4枚組のこのアルバムには、
カインド オブ ブルーに収録されていたSO WHATが
なんと公演ごとに違うバージョンで4曲も入っているんです。
他にも多数異なるバージョンの曲が聴けます。
これらを聴き比べてみるのも面白いですよ。
同じ曲でも違うアプローチの仕方が聴けて興味深いです。
ラウンド ミッドナイト、オン グリーン ドルフィン ストリート、
ウォーキンなど定番曲ばかりで安心して聴けます。
Kind of Blue
マイルスとコルトレーンは共に1930年生まれの
同い年でマイルスは若くしてメジャーと契約した大スター、
かたやコルトレーンはなかなか目が出なくて、
マイルスグループに誘ってもらってからの
彼の躍進は皆さんご存知のとおりです。
まだこのツアーの時はお互い離れ離れになるとは
思っていなかったでしょうから?、そのことを知っている僕には
このヨーロッパツアーのアルバムは非常に考え深いものがあります。
皆さんもそうは思いませんか?
コルトレーンはあくまでもサイドメンと最初に書きましたが、
このアルバムを聴いていると、決してマイルスに引けを取らないレベルまで
達しているように思います。
そしてお客さんの反応もすごくいいんです。
僕もこの場にいたかったなぁとつくづく思いました。
(写真は全て引用)