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FILM NOIR #1

Written by 山本 祐平March 10,2014

フィルム・ノワール!なんてストイシズムを感じさせる響きでしょう。

一般的にフィルム・ノワール(暗黒映画)と称するジャンルには、ギャング映画、探偵映画、スパイ映画、脱獄映画などいろいろありますが、そもそもフィルム・ノワールとは、社会から自身を孤立させ、己のルール(掟)に従って生きる事を選んだ者の、やるせないほどストイックな世界を描いた映画のみに与えられる呼び名である。

今回は、その中でも私が敬愛して止まないフランスのノワール役者達を順番に紹介していきます。

皆様は、フランス映画史上最高のフィルム・ノワール作家と呼ばれた、ジャン・ピエール・メルヴィルをご存じであろうか。特に彼の作品の中でも1950年代~60年代にかけての作品には、これぞフレンチ・ノワールと呼びたい作品がいくつかあります。

写真下 メルヴィル氏、

いつもダークスーツに黒っぽい地味なタイ、アモール型のサングラスにテンガロン・タイプのシャポーがトレードマーク。私はこれぞ、男の最終解脱な装いと思っております。(笑)

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メルヴィル作品のファーストバッターはリノ・ヴァンチュラの「ギャング(邦題)」「Le Deuxiem Souffle」 '66から、

役者をやる前は格闘家として馴らした事でも有名。強靭な肉体と深い眼差し、寡黙な口元、男らしい容姿も手伝ってか、フランス版任侠映画のムードがぴったりで一味も二味も違った演技を魅せてくれました。

こう言う、粋も甘いも噛みしめた深みのある役者やワケ知りの渋い男が世の中からいなくなりましたね。

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メルヴィル演出に欠かせないトレンチ・コート。

ヴァンチュラ流のトレンチ・コートのファンクショナブルな機能をうまく活かし暗黒街の男を演じる着こなしは流石です。

私も長年トレンチ・コートは愛用してますが、、この作品でのリノ・ヴァンチュラの佇まいが、一つの原風景となっています。

渋いの一言です!

 

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続く

写真は引用です。