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Brooks Brothers Brand Book

Written by 慶伊 道彦September 26,2016

BROOKS BROTHERS / BRAND BOOK
装丁のきれいな素敵な本を手に入れました。
ブルックスブラザーズの話は、皆さんよくご存じでしょうから、
僕なりに、ちょいとこの本よりかいつまんで解説します。

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中古本でした!よくわかりませんが(苦笑)サイン入り本
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さて、内容は、1818年、NYはCatharine通りで、お店を立ち上げるから。
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その後、ボストン、パームビーチ、、、とニューオープンさせる
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1920年代は、ブルックスにとっても大切な時代です。
アメリカ狂騒の時代! "グレートギャツビー" JAZZ AGE
最も現代に通ずるスタイルの確立がされました年代です
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ブルックスファンの F. Scott Fitzgerald は、小説 "楽園の向こう側" で、
たびたびブルックスブラザーズの話を書いています。
当時、IVYのディティールは、紳士社会に入るための基礎教養みたいなものでした。
また、上流社会に憧れる人もそれを学び真似ることで、仲間入りを夢見ました。
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今では何でもないシアサッカースーツ!日本では、60年代に入ってからでしょうか。
それまでは、僕たちは、そんな生地は見たこともなかったのでした。
ブルックスは、世界中から、貴重な生地文化を取り入れました。
タータンチェック、ツイード、マドラス、バティック、カシミア、、、、

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当時、洋服は、この様にセーターなどと同じようにストックされていました。
顧客が購入後、最後の仕上げをほどこすのでしょうか。
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好きなブルックスブラザーズのウィンドウ写真
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顧客の一人 ケネディ大統領
以前にも書きましたが、大統領は、あえて2ボタンにして下のボタンも留めました。
お腹の出っ張りを隠すためと聞いていますが。
スーツのボタンの下だけを留めるのも同じような理由からですが、さらに
フトコロが深く見え、恰幅のいい人もスッキリとした感じにみえます。
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まさに、マディソンアベニューマン! 有名な写真ですよね。
初めてアメリカに行ったとき、この様な紳士がゴロゴロいたので、ビックリ!
さすが、ブルックスブラザーズの聖地。
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僕らが通常言ってる5本線レジメンタルタイ、ブルックスのシンボルパターンです。
ブルックスが、英国のクラブレジメンタルタイを、1902年に米国に持ち込む際、
ストライプを英国連隊レジメンタルタイとは逆裁ちにしました。
連隊は、向かって右から左へとストライプが流れますが、ブルックスは、それを
写真のように、左から右へと流れるように裁ちました。(ネクタイは、バイヤス45度)
その後、一般的には、アメリカンスタイルは、ブルックス流が多く(POLOも勿論)
弊社も、基本はそのように裁っています。以前は、ストライプの流れを見ただけで、
このタイは、コンチなのかアメリカンなのか即行でわかったものです。
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(全て引用写真です)

GOOD-BYE "MAD MEN"

Written by 慶伊 道彦September 20,2016

THE END OF THE AFFAIRS
色恋模様の終わり?とでも解釈できますかね。
ドラマでのドレーパー様は、うらやましい以上の恋愛関係を次から次へと、、、
その7年も続いた "MAD MEN" が、昨年終了!
僕は、TUTAYAで、この夏、ようやく見おえました。
長い間、楽しませてくれた、僕にとって非常に魅力あるTVドラマでした。
また、アメリカンスタイル50s!の理論武装もさせていただき、白シャツや
白ポケットチーフ、TVホールド、テーラードスーツの意義など勉強になりました。
思い出深いドラマに!
マディソンアベニューの広告代理店戦争からその衰退までを描いていますが、
50s、60s、70s、と、その年代それぞれのアメリカンライフスタイルを
時系列?順を追って見ることもできました。

ざっと~ドレーパーが、関係をもった女性群の紹介をGQがしていましたが、
なんとまあ~~勢いのある業種は違いますね、笑

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スタート当初の写真、一人目の奥さん
ドレーパーのコンポラスーツも似合っています
僕らも、70年代、IVYの卒業生がこぞって、このスタイルを真似ました
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二人目の奥さん、隣が先妻
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ドレーパーは、バルマンカラーコートが好きで、よく着ています
このドラマからブレークしたのでは?と、思うくらい。
美人秘書、その後、奥方に
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その奥方にも、最後は捨てられます、、、
男にとって権力とは?
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DON DRAPER アメリカも70年代に入り、社会も会社も地位も変わる!
大量生産大量販売の時代が終焉!ヒッピー文化に代表される個性を中心の時代へ移る。
広告業界は、もはや時代を代表する業種ではなくなり、当然ドレーパーの会社も。
ドレーパーは、降格!テーラードスーツの身ではなく、レディメードスーツを着る
勿論、あの颯爽とした仕草もなくなり、女性陣もしだいに離れていきます。
このショットは彼に珍しくTRAD仕様ステッチ入りスーツを着込んでいる、
一般職になったという表現? 
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ブルックスのレジメンタルタイもする、以前だとソリッドタイでドレッシーに
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チェックジャケットにレジメン、いかにも!っていわせる、陳腐な合わせ。
レディメード感覚なスタイリングと、いえようか。
(レディメードが悪いというのではなく、ドレーパらしさが失われたという感触)
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ところで、70年代にはいり、巷にボールドストライプタイが流行る。
出演者の多くがストライプタイをする。ストライプシャツやブルーシャツも出てくる
時代考証がきちんとできていますね。
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特にこの三人のスタイルは、いつも楽しませてくれました。おしゃれさんです。
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"シーズン7" 終わりに近いシーンに、アルゴンキン ホテルが出てきます。
当時は、新聞記者や出版関係者がよく使っていましたから。
僕も80Sに、今はなくなりましたが入口横の小さなBARでニューヨークタイムズの
変な記者と一晩、酔っ払い付き合いしたことを思い出させて頂きました。
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そのホテル前でたたずむ、往年のドレーパーらしい表情で。
時代の変革に吹っ切れた表情でしょうか。
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(全て引用写真です)
"マッドメン" 最後の終わり方がちょっと雑で手早い感じが僕には感じられ、少し残念。
しかし、7年間にも渡って、僕らを引き込んだ名作といえるのでは?
メンズスタイル史でも、しっかりと50~60S'スタイルの功績の足跡は残しました。
いつかまた、見直して勉強したいです。

EVERYTHING'S BEAUTIFUL

Written by 慶伊 道彦September 12,2016

"EVERYTHING'S BEAUTIFUL"
まさに衝撃的なアルバムである。ジャズには門外漢であり、初期の頃のマイルズや
ハービーハンコックが好きな程度の男の脳にもガツンときました、このアルバムは。
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今年は、20世紀のジャズ・ジャイアントであるマイルズの生誕90年。(没25年)
記念碑的なプロジェクトが進みました。

一つは映画、マイルズ初の伝記映画 "マイルス・アヘッド" 
(今年の春、僕のブログにアップしていますので、見てください)
マイルズが一時的に音楽界から引退していた70年代後半を軸に描かれ、
ドン・チードルが主演・脚本・監督を務めています。
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もう一つは、ロバート・グラスパー×マイルズ・デイヴィスのこのアルバム
「単なるリミックス・アルバムにはしたくなかった。マイルスがどれだけ人々に影響を与え
新しいアートを生み出す源になったのかを伝えたかったんだ。
僕たちは今もマイルスのスピリットの中に生きている」
=== ロバート・グラスパー ===

以下、ビルボードなどの作品紹介よりピックアップしました。
==マイルスのオリジナル音源が曲ごとにグラスパーの自由な発想でサンプリングされ、
新鮮な驚きが溢れるアルバムが完成した。。
アートワークはアメリカ現代アート界の旗手フランシーヌ・タークの書き下ろしで、
グラスパーがマイルスの音楽を自由にコラージュしたアイディアにインスパイアされている
という。ピアニストとしてプロデューサーとして、自身のトリオ "エクスペリメント"
を率いて、R&B、ジャズ、ヒップホップというジャンルの境界線を超越するグラスパー。

幻のコラボレーションを聴きながらマイルスが与えた影響の大きさ、その音楽の懐の深さを
知るとともに 今もなおマイルスが新しいアートを生み出すインスピレーションの
源になっていることを実感するアルバムです。==

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(グラスパー、日本公演時の写真)

映画 "マイルス・アヘッド" のサウンドトラックには、マイルスの代表的ナンバー11曲と
ロバート・グラスパーが映画のために書き下ろした新録4曲が、収録されています。

グラスパーのファミリーで固められたアルバムは、S・ワンダーやJ・スコフィールド
など様々なミュージシャンが歌や生演奏を加え、全く新しい音楽を作り出しています。
エリカ・バトゥもマイルズ作品に歌詞をつけ、ボサノバ風に歌っていますし。
常に若い才能と新しい音を取り込み、ジャズを革新し続けたマイルズへの答えでしょう。

所で、僕がえらく気に入って即行でアルバムゲットした理由は、マイルズ作品という
だけでなく、CDカバーにも惹かれたからでした。
冒頭写真のいかにもバスキアを彷彿させる力強いこの作品は、本当!カッコイイ!
フランシーヌ・タークは、実際、マイルズに心底惚れているようです。彼のパワーから
エネルギーを得ているようですから。以下、彼女の作品より~~
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(全て引用写真です)
なお、映画 "マイルス・アヘッド" は、今年の12月公開予定とか、見逃すなよ~~

SIMPLE STREET

Written by 慶伊 道彦September 05,2016

Sing Street
"ONCE ダブリンの街角で" "はじまりのうた" で、高い評価を得た
ジョン・カーニー監督の最新作、"シング・ストリート" 素敵な青春映画です。
85年、不景気なダブリンを舞台に音楽の影響をうけて成長していく若者たちを描く。
小気味よいセリフ(兄の語るロック魂)のやり取りが本当!楽しくて楽しくて。
この監督、挫折と希望のドラマのコツを見事にわきまえています。
多分、公開は終了していると思いますが、DVDでお勧め!

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SIMPLEを語る  /   SIMPLE STREET

この秋、今一度、シンプルなスタイルをめざしませんか。
余計なフリルはそぎ落とし、極めて平凡なスタイルがクールです。
"平凡"ってオシャレなの?と、皆さん考えられると思いますが、ドッコイ
大体において、オシャレをしようとか意識すると、たいがいは少なくとも1点
過剰に飾り付けるものです。色を合わせすぎたり、アクセサリーが多かったり、
余分なステッチなどの装飾がほどこされたり、トレンドを入れ過ぎたりと。
それが、傍からみると"ウザイ"という評価になるのを本人だけが知らない、多分。
ロックシンガーだったりお笑いコンビでしたら、仕事上のスタイルですから
まあ~コスプレとして、許されるでしょうが、街で闘うビジネスマンとしては。
そう!あなたは、スーパーマン!バットマン!スパイダーマン!バードマン!

以下、シンプルな官能の世界へようこそ!?
ピンヘッドのニットタイ、チョイ出しのポケットチーフ、
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定番3点盛、ロンスト、レジメン、ドット、
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(PITTI会場写真より)

写真のようなシンプルなスタイル、これが意外とこなすのは難しいのです。
このスタイルを維持するには、あなたの強い美意識と我慢が求められます。
でも、僕たちは有り難いことに先人たちのスタイルを見ることができます。
シネマや写真集で非常に簡単に。
僕も偉そうなことを言ってますが、60~70年代シネマから学んだわけで、
007、ケリーグラント、ジャックレモン、ヘンリーフォンダ、、、、、、
彼らのスタイルから学んだことは、シンプル、ベーシック、エレガント、ファイン、
余計なものは身に着けない、目立つものは身に着けない、しかしスマート!
ファッション誌などのスタイルは、トレンドに特化したスタイルをあえて紹介します。
ある種、極端に表現しがちです。読者がそれをまともに受けては大惨事。
実は、女性はクールな男がすきなのです、そして自分より抑えめなスタイルの男!
女性より目立っては罪でしょう?(昨今の男の子はそうでもないらしいですが、、)
男は黙って、、、(三船敏郎)ではないですが、1ミリ、1cm、ここが勝負です!
低予算ですむので僕のように懐に余裕のない方に是非!お勧めしたいスタイルですが。
時計、車、皮物、SEX、特集が好きな富裕層の方も、次回、新しい出会いの場で試して
みたらいかがでしょうか?新鮮なデートが待っています。

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(写真は、POLOカタログより)




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エッセイスト/服飾史家/
明治大学特任教授

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