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スコットランドとタータンチェック

Written by 慶伊 道彦May 12,2008

ロンドンのブルックスブラザーズをのぞいた時、古参の店員さんに声を掛けられました。〝Good〝  誉められたのかなぁ?と振り返ると、その店員さん曰く〝僕がスコッ トランド出身だから、その柄のパンツを見るのはうれしいんですよ〝!!!なんとなんと。
今日はそこからの話になりますが。
ロンドンという街は、もちろんジェントリーな紳士の街ではあるのですが、意外に街で見かける男性のスタイルは、ほんまに〝ケッタイ〝な派手派手合わせのスタイルが目立ちます。何故、僕らが思うカッコイイ、ブリティッシュトラディショナルスタイルがないのかな?といつも思っていたのですが、やっとわかりました。
ニューイングランドスタイルは、故郷英国に憧れたアメリカ東部のスタイルです。いわゆる、ニューイングランドスタイル。又、そのアメリカに憧れた日本の若者(当時)のスタイルなのです。でも現代の英国人にとっては、そのアイコンはサムライ時代のような古い感覚なのでしょうか。タータンチェックやタッターソールは、そう言った意味では民族衣装みたいなものでしょうから、現代の紳士は敬遠したいのでしょうね。(ヴィヴィアンなど、デザイナーはさかんにタータンを使い続けていますが、それらは紳士物というより、パンクからの発想ですし。)
実際、僕もおしゃれな気分でタータンのパンツにタッターソールのシャーツ、ヘリ ンボーンのジャケットを着てロンドンの街を歩いていても、自分でも同じカッコウでパリなどを歩いている時と同じような高い気分にはなれませんね。ヘタをうてば、リーゼント通りの"TAX FREE SHOP"のおみやげルックにみえます。
英国生まれのモチーフは、英国以外で使ってこそカッコイイのだ、という事がやっとわかりました。あるいは、ロンドンではパンクな気分でそのアイコンを着こなすのだという意味も。

タータンチェック.jpg

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