FAIRFAX COLLECTIVE &ease fairfax 胸元CLUB

BLOG

Sidney Lumet

Written by 慶伊 道彦May 20,2011

Sidney Lumet

シドニールメット
リベラル派の映画監督、シドニールメットが4月に永眠。
60~70年代の僕の好きな監督でまだ撮り続けている人は、これでもうウディアレンだけに。
(ウディちゃん!そろそろ渋い映画を!)
20代にみた“セルピコ“”狼たちの午後“はおもしろくて何度も見ました。
アルパシーノもあの映画でスターの仲間入り。

監督デビュー作“12人の怒れる男”(57年)が彼の出世作となります。
この映画は、その後何度かリメイクされてきていますが、やはりシドニールメット物には
かないませんね。50年代後半のアメリカの雰囲気が非常によく感じられますし。
狭い陪審室での密室劇にもかかわらず、12人の男のそれぞれの社会での
立場が服装からしっかり捕らえられるので、勉強にもなります。
ヘンリーフォンダの建築士役、タブカラーシャツの株式仲介人、ポロシャツに軽く
ネクタイをする学校のフットボールコーチ、ラウンドカラーシャツにスリムタイが
決まっている広告宣伝マン、、、
ヘンリーフォンダのボタンレスレギュラーシャツの襟の型がいいですね!
ネクタイの下の方に挟んだタイバーがいい気分。なんと言っても、ちょっと
オーバーサイズ気味の生成コットン?のスーツが今のタイトシルエットでなくゆったりとした
スタイルで大人の雰囲気をよく出していて気になりました。
ニクイ映画です。


RIMG0052.jpg RIMG0047.jpg

RIMG0038.jpg RIMG0045.jpg


RIMG0050.jpg RIMG0048.jpg


映画関係で気になる永眠になられた方は、他にもお二人。

エリザベステイラー、亡くなられた時が日本では大震災の直後だっただけに
ニュースの扱いが小さく残念でしたが、NYの新聞では勿論大大特集。
名作“ジャイアント”は勿論ですが、僕にとっては、“去年の夏突然に”“暑いトタン屋根の上の猫”この二本が印象に残っています。少年の頃の僕にとっては、あまりに
眩しく、当時のシュミーズ姿がいまだ目に焼き付いています。
(たしか”ひまわり”のソフィアローレンもシュミーズ!青年は白のシュミーズが女神) 
彼女は、最後のまさに女優の中の女優といっていいのでしょうね。

高峰秀子、“24の瞳”“名もなく貧しく美しく”など清潔で賢いイメージの
女優でしたが、僕が意外と印象に残っているのは、“カルメン故郷に帰る”
ストリッパーという当時蓮っ葉な役柄を幼いながら楽しんだものです。
確か、日本初めての“総天然色映画“

こうやって、50~70年代のモダンな香りがだんだんと消えていくのでしょうか。喝


eiga07.jpg eiga06.jpg

RIMG0091.jpg eiga05.jpg

eiga03.jpg

Blogger

中野 香織

エッセイスト/服飾史家/
明治大学特任教授

吉田 秀夫

”盆栽自転車” 代表

長谷川 裕也

"BOOT BLACK JAPAN" 代表

山本 祐平

”テーラーCAID” 代表

伊知地 伸夫

”FAIRFAX” TRAD部門ディレクター

慶伊 道彦

”FAIRFAX” 代表取締役

Recent entries

Monthly archive