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Hat

Written by 慶伊 道彦March 26,2012

HAT

最近、帽子をかぶる若者が増えています(CAPではなくHAT)が、帽子好きとしてはうれしいです。
デザイナーもそのあたりを意識してるのでしょうか、いろいろなHATを発表しています。
ランバンなどは、ブリルの広いエレガントなHATを発表、話題になってますね。
先日取り上げたスティーブブシェミは、ドラマの中でHOMBURGを粋にかぶっています。この帽子は、フェルト地なのですが糊がしっかり効いていて型がきまっています。だから型くずれしませんね。その分、くずしたイメージは出しにくくクラスアップを漂わせます。
”俺たちに明日はない” のウォーレンビューティがかぶるのは、FEDORA。 ”さむらい” のアランドロンもそうです。いろいろくずし方ができるのがカッコいいです。
そういえば、 ”フレンチコネクション” のジーンハックマンはPORKPIE。ユニークで個性ある刑事役にピッタリ。
BOWLER、英国王室のシーンでは必ず見られる帽子ですが、有名な所では、 ”時計しかけのオレンジ” 危ない若者の表情をうまく引き出しています。

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Boater
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Homburg
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Fedora
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Porkpie
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Bowler
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ところで、最近HATやCAPをかぶる若者が増えうれし限りですが、一言苦言というか。
帽子をかぶったまま、室内に入ってきて、そのまま挨拶などをしてきます。玄関の中に入ったら取るのが以前は常識。当然、食事の際も取るのが当たり前。(例え、ラーメン屋さんでもネ)
こういったルールが守られなくなった原因の一つは、TVとそれを許す女性。TVでは、芸能人がかぶったまま食事をしていますしね。男は脱ぐ時のしぐさが渋いのです。アメリカ風にサット帽子フックに投げかけたり日本風にソット脇にさりげなく。それが最近は分からない女性もね~。ーー帽子かぶったまま挨拶なんかアンタわたいをなめてはるんでっか!そんなんカッコ悪いでぇ、ルールと違うやん、ハシモトさんにいいまひょか? 
悪貨は良貨を駆逐する! ジャンジャン

Delicate Gray

Written by 慶伊 道彦March 19,2012

今年のメンズスタイルの色の傾向が出揃いました。一昨年から出てきたグレーがまだまだ続くようですが、昨年からベージュが台頭してきたせいかグレーそのもののトーンが微妙に変化してきています。(大きな変化を嫌うメンズでは、この微妙さが勝負なのです)
ミディアムグレーが、よりライトグレーへと明るくなりベージュとのコンビネーションがマッチし易くなります。
それとともに、スチール系グレーではなくガンメタル系グレーに。(要は、グレーがやや赤みをおびベージュと合わせやすく)
グレーとベージュ、それに合わせる小道具の色は、新鮮なきれいな色群、イエローやオレンジ、グリーンを少ない部分に取り入れましょう。例えば、ポケットチーフとか時計ベルト、カバンなど。ネクタイにも勿論ありですが、あまり目立つVゾーンが苦手という方は、ネクタイは同系のグレー、ブラウンなど濃色を。そして勿論最後に締める色と言えば、迷ったときのお助け知的ネイビー。
この春から秋にかけては、ここを押さえてコーディネイトすれば、まずはプレジデンシャルスタイルの出来上がり。首相!ワシントン訪問でのMR.オバマ氏とのツーショットでも、このスタイルで望めば決して決して引けを取りませんゾウさん!


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TODD SNYDER

Written by 慶伊 道彦March 12,2012

トッド シュナイダー
ラルフローレン、J、クルーのメンズヘッドデザイナーをへて、2008年には、トライベッカに
”JクルーThe Liquor Store" を、仕掛ける。
その後独立、2011年に自己のブランドを創設し、コレクションを発表する。
以下、雑誌”HUGE" のインタビュー記事より抜粋する。

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<ラルフローレン>や<Jクルー>でのキャリアをいかした正統的なアメリカントラッド/カジュアルこそが本懐。そうした当初の予想の枠を超え、デビューにあたる先シーズンは、かねてからのブリティッシュテーラーリングへの敬意をさまざまに具現化、
続く2012S/Sでは、”ハード&ソフト” をテーマに、フォーマルアイテムを軽やかに着崩してみせた。
異なる要素をミックスしていくそのバランス感覚は、意識的なものだろうか?

メンズウェアはそもそも表現の幅が限られているのは事実。しかし、限られた要素でもミックスの仕方によって、新しくユニークな服になりえます。
コーディネイトにしても同様で、ジャンルにとらわれず、まずは組み合わせてみる。
そうしてなにかをミックスしながら作り上げていくのは、私にとってとても自然なやり方です。

男性のファッションに劇的な変化は訪れないと思いますし、テーラーリングについては継承されていくのもと信じています。
断言することはできませんが、テーラーリングによって作られた服がますますカジュアルに、ディリーに着られていくのではないでしょうか。
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2週間前の<ブリティッシュトラデショナル>の項で使った写真は、このトッドスナイダーのコレクションからです。多くのデザイナーの今秋物作品の中で僕が一番、ピーンとくるものがあったので、使いました。
彼の提言する”ミックス”、それはタイドアップをすることでバランスをとっているように思います。イギリスとアメリカ、ラグジュアリーと実用性、フォーマルとカジュアル、etc.

ラルフローレンの卒業生からは、数人のTRADデザイナーが生まれ一時的に注目が集まりました。古くは、セザラニやJバンクス。ある意味、Jアブードも。
トッドスナイダーの表現手法もやはり、”POLO”の血を引いています。これから数年続けて彼の言うところの新しい”ミックス”感をTRADでどう出し続けていけるかが、生き残れるかどうかの境目となるでしょう。
いずれにしろ、楽しみですし目を離せないアメリカンデザイナーです。

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Peter Gun

Written by 慶伊 道彦March 05,2012

Peter Gun

アメリカのフィルムノワール私立探偵物の連続テレビドラマ。(1951~61)
DVD化していましたので、アマゾンで購入。このドラマは、昨年、知り合いに教えていただくまで知りませんでしたが、日本では人気がなく途中で打ち切りになったのかな?
登場人物が渋い割には、30分完結物ドラマ仕立てなのでストーリーが性急すぎイマイチだったのでしょう。でも、当時のメンズスタイルをチェックするには楽しいドラマです。

主役の探偵役には、クレイグスティーブンス。彼のスタイリッシュなスーツスタイルが一応ウリ。なにせ悪党どもと大乱闘したあともビシッと乱れてないないない。やはり、主役はこうでなくてはいけません。初期のスパイ映画はボンドも含めて、おおむねドレスコードがあり、主役はいつもビシッとカッコいいのですが、最新作になればなるほどリアリティ重視というか髪はふりみだれ顔にはダメージ、服も埃だらけという状態。
なるほどそれが現実でしょうが、それがどうした!こうした!映画はPOPSだ。
(ショーンコネリーのボンド役で、ダイビングスーツを脱ぐとタキシードというシーンがありましたが、かっこよかったなあ~~)

ドラマの途中で必ずBAR ”マダーズジャズクラブ” 、クールなジャズそれにラヴ関係にある美人シンガーの歌。そしてアメリカ仕様のカクテルを飲む。
男冥利につきますね、このやろう~~ってかんじ。

当時まだ新人だったヘンリーマンシーニのラウンドジャズが全編を通じて流れるのもいいです。ピーターガンのテーマは、ミッションインポッシブルなど、その後のスパイ物に影響大でした。一度聞いてみてください、カッコいいい! (ユーチューブで)

彼のスタイルは、コンテンポラリーイタリアンといっていいのかな?低い位置の2ボタン、ノーベントスーツ。ネクタイやタイバーがこんなスーツだと生きてきますね。
当時、もう一つの流行 ”IVY” ルックとは対極にある大人のスタイルといえます。
極めつけは、ポケットチーフの差し方。
TVホールドが中心なのですが、ほんの5mmくらいまでしか胸ポケットから見せません。これが基本なのでしょう。イタトマ的出しすぎは下品ということか。

ドラマに使われる小道具や背景(夜のネオンサインなど)、室内インテリア(家具や照明ランプ)、いい味だしています。

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中野 香織

エッセイスト/服飾史家/
明治大学特任教授

吉田 秀夫

”盆栽自転車” 代表

長谷川 裕也

"BOOT BLACK JAPAN" 代表

山本 祐平

”テーラーCAID” 代表

伊知地 伸夫

”FAIRFAX” TRAD部門ディレクター

慶伊 道彦

”FAIRFAX” 代表取締役

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