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Monte Hellman

Written by 慶伊 道彦April 02,2012

Monte Hellman モンテヘルマン

映画監督:71年、ユニバーサルで ”断絶” を撮るも、興行的に大失敗。その後、メジャースタジオの作品から閉め出される。
近年、再評価、再発見の動きが高まり、タランティーノ、ギャロなどのくせ者から敬愛を集める。ざっとこんなプロフィールです。
実際、”レザボアドックス””バッファロー66” も彼をイメージした作品ということです。

そのヘルマンが21年ぶりに監督しました。”Road to Nowhere” 、=果てなき路=

<FILM REVIEW>というブログには、詳しく内容が記載されているので気になる方は読んでみると良いですよ。写真も沢山ついていますし。
主役のローレル / ヴェルマのネーミング理由や、音楽担当 / トムラッセル(カントリー界のベテラン)が、映画”断絶”からの流れを引き継いで、往年のファンの期待には応えています。

その”断絶”の話: 
”イージーライダー”69年の大ヒットは覚えていますか?アメリカンニューシネマの登場にわきましたが、ピーターフォンダ、デニスホッパー、ニコルソン、くせ者揃いの映画でした。
その観客を当て込んだ製作でしたが、興行的に大失敗。メージャーから遠ざかる原因となったいわくつきの映画です。
主演に70年代を代表する配役で、ドライバー役には、シンガーソングライターのジェームスティラー、共演にはビーチボーイズのデニスウィルソンを起用し話題を呼びました。助演にはあの渋いウォーレンウォーツ。ヒロインにはローリーバード。(彼女はその後、謎の自殺。
そして今回の映画のいわくつきヒロインの名前としてに使われています。)
70年代アメリカのフリーウェイを失踪する2台の車の終わりのないレース。当時の悩む若者像をとらえたはずの映画でしたが、、、。

僕は、どちらの映画も見ましたが、やはり観客を呼べない映画だと思いました。ただ、マニア受けすることは確実でしょうね。
それと、映画って、なにもわかりやすく無くったっていいとおもうんですよ。(勿論、時にはハリウッド話題作も見たいですが)
時代を感じさせるものが一つでもあれば、それだけで十分その映画を堪能したことになるのでは。筋なんてなくても。

そういった意味では、ヘルマンの新作はアメリカンニューシネマ時代を再発見させてくれたので、見る価値はあるのでは、、、?
もっとも主演女優のローレル役がイマイチで、監督の好みではなく僕の好みの人だったらもっと良かったのですがネ。(青いドレスの女とかの)


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断絶
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果て無き路
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なにか一つでも得るものがあれば映画はいい!という考え方からすると、映画 ”ニーチェの馬” も見る価値があると思います。なにせ、全編、同じシーンですからね。1日目、2日目、3日目、、、どこまでいくのでしょうか?なんて、おもいながら見てしまいました。
徹底的に排除された台詞、極限まで削ぎおとされたシーン、生と死の背中合わせがただよう静謐な空間。2時間30分、芸術とはまさに辛いものです。(馬のションBenということを体感できましたしね、、、やれやれ、、、)

ニーチェの馬
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