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SOUTIEN COLLAR COAT

Written by 慶伊 道彦February 12,2013

ステンカラーコート 

女性には馴染みの少ないコートスタイルですが、メンズスタイルの代表的なコートです。
簡単にその特徴を説明しておきますが、掘り下げ興味君には、雑誌"FREE & EASY"3月号に詳しく取り上げられていますから、そちらも是非!

昔は、レインコートといえばまずこのコートに近い形。ダスターコートとも呼ばれることも。
特徴である後ろ襟が高く、前が低く折り返してある形からスタンドカラーともよばれました。
雨、風、埃ect、防ぐビジネスマンの必殺スタイルでもあります。
コットンギャバジン地で多少クシャとしても様になるところが便利ですしね。
ラグランスリープ、フライフロント、バルカラー、が特徴のキーワードです。
50年代では、NY的ビジネスマンのシンボリックなスタイルでした。とにかく都会を感じます。

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このコートのライバルというか対極にあるのは、トレンチコート。タフで男らしいスタイルには欠かせません。ここ5年ほどは、トレンチコートが男女ともに席巻していました。

僕が、ステンカラーコートに目覚めたのは、大学生時代。それまでのレインコートと違い、
第一ボタンまで折り返しのなく襟幅の広いNEWコートに!びっくり!ビックリ!BIKKURI! その後長らくお世話になりました。

それからうん十年、一昨年見た映画”17才の肖像”で、共演のピーターサースガードが
役柄上していたスタイル。フェルトハットにステンカラーコート!これがいいんですよね~~
(なんといっても、2周り年下の17才を落とそうと企む詐欺師ですから見せかけスタイルは大一級です。キャリーマリガンもきっちりオトされましたよ、笑)
ちょうどその頃、僕はトレンチコートにもやや飽きがきていた頃(本来あまり僕には似合わないしネ)でしたが、この映画のステンカラーコートがスゴク新鮮に映りました。なんて言うんですかね~都会とか知性とかをかんじるのですよね。(サギ師とはいえ、、、)
早速、家に帰り昔のコートをのぞくのですが、丈が長いのです、、、ちょっと古くさいんです。なんと1着だけ、7年ほど前の試作品が、ピッタリカッキリ。
そこで手持ちの古いコートも、丈をつめて愛用。

都会の哀愁、普通なのに知的に見せる、とにかく同伴女性のスタイルをたてる(地味なコットンコートだから)、、、、良いことづくめのコートがカンバック

今風に着るには、サイズ感覚が大切です。ラグランスリーブでなくてはいけません!そして、肩がスーツにピッタリ吸い付くくらいのタイトな幅(もちろんちょっと大きいくらいはOK)、丈は、絶対に膝が出る長さに、但しあまりに短いのもあんちゃんくさくなるので敬遠。
そして、ちょっとだけ、”A”ラインシルエット。 
なんと言っても”知性”を感じさせなくっちゃネ。そこで、分からないときには映画で学ぶのが一番。  ということで、

まずは、”17才の肖像”で、エセなリッチマンを装い。

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次に、本命 スティーブマックイーン ”ブリット” ”マンハッタン物語”で、普通なカッコなのに男ブリを。

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そして、ジョージペパード ”ティファニーの朝食を”で NYの都会暮らしな男ブリを。

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最後は、大御所 ケーリーグラント ”シャレード”で ヘップバーンファッションを引き立てる
賢い男ブリでエスコートを。

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勿論、ビジネスマンの必殺コートですから沢山の男が着てるわけですし、そういったドブネズミからどうやって違いを見せるかと言いますと。
やはり自分を磨くことでしょうか? なんていいますと、いけませんね~~
コットンギャバのラグランスリーブでなければいけないと言いましたよね。もう一つ今風に見せるには、きちっと崩さないで正統派で着ることです。襟を立てたり、前ボタンを開けたりして着ないこと。勿論、胸を張ったVゾーンからは白いシャーツに素敵なタイのノット!
そしてそして、気分は都会派だ! これが決め手!

Blogger

中野 香織

エッセイスト/服飾史家/
明治大学特任教授

吉田 秀夫

”盆栽自転車” 代表

長谷川 裕也

"BOOT BLACK JAPAN" 代表

山本 祐平

”テーラーCAID” 代表

伊知地 伸夫

”FAIRFAX” TRAD部門ディレクター

慶伊 道彦

”FAIRFAX” 代表取締役

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