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Martini #2

Written by 慶伊 道彦May 26,2014

先週に引き続き、マティーニの話から

僕は、実はついほんの最近まで、マティーニは、ドライマティーニであるべきと思っていました。
(小さくなおおきな勘違い!)
あの上田氏いわく、"むしろドライマティーニでは無くマティーニであるように心がけています"
最近のドライすぎる傾向に警鐘をならしていらっしゃいます。 (5:1であるべし)
今井氏の本をよんでも、同じようなニュアンスで書かれています。
もともとマティーニなるものは、アメリカでバーテンダーがそれぞれ勝手なレシピからのスタートとか。
ですから、ドライだからうまい!とか、甘いからダメ!とかではないらしい。要は、個性だとか。
テンダー派は、ビターのほのかな香りに、まず酔わされ、そして次にジンから柔らかさを感じます。

いろいろあるというマティーニ、そう言えば、以前(といってもバブルな20年前?)
サンタフェに出張後に寄った時、ケイジャンマティーニなるものを初めて飲んだ事を思い出します。
それはそれは辛くて辛くて強烈な飲み物でした。(たしか、BIGな赤唐辛子1本投入してあった)
41R1WaLVFKLasd.jpg(引用写真)

NY編 / DEAD RABBITS
まっこと古いBARの写真のようですが、これが実はまだ新しいBAR!
たしかオープンは、昨年か一昨年のはず。(僕は、昨年寄りましたが、すてきなBIG ラウンジ風BAR)
ニューヨーカーも昭和の匂いを求めているのでしょうか。沢山の人が楽しんでいました。
NY訪問の際は、絶対に損はさせませんから、寄ってください。(損害賠償からむ話ではないです)
NYスタイルは、大ぶりなカクテルグラス、およそ2倍は!ニューヨーカーの肝臓はどうなってる?!
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(以上、BARのメニューBOOKより引用しました)

西麻布 "Harcourt"
BAR "アルクール" の勝さんに教わったのですが、例のボンド氏、007ジェームスボンドの
特注!マティーニカクテルは、別名"Vesper" ヴェスパーと言うとか。
以下、勝さんより教わった小説"カジノロワイヤル"より、抜粋しました。

「ドライ・マティーニはひとつ。ひとつだよ。深めのシャンペン・グラスにいれたやつだ」
「はい、かしこまりました」
「ちょっと待った。ゴードンのジンを三に、ウォッカを一、キナ・リレのベルモットを二分の一の割合で。
氷みたいに冷たくなるまでよくシェークして、それからレモンの皮をうすく大きく切ったやつをいれる。
わかったね?              -中略ー
ボンドは笑った。 「わたしはーそのー集中したいときには」 説明を加える。 「夕食の前に、一杯以上は
飲まないことにしてるんですよ。ただ、どうせ一杯きりなら、うんと大きくて、うんと強くて、うんと冷たくて、
うんとよくできてるものがいい。   -中略ー
このマティーニは、わたしの発明なんだ。いい名前を思いついたら、特許をとろうと思ってますよ」 
シェークしたためかすかに泡立っているうすい金色の酒がはいった、露をおいた深いグラスを、
ボンドは丹念にながめた。      -中略ー

「君の名字は知ってるが、名前を知らなくては、その新しい服を祝って乾杯もできないな」
「ヴェスパーよ。ヴェスパー・リンド」
ボンドは不思議そうに彼女の顔を見た。 たそがれのリンド?
                       -中略ー
「いい名前だと思うな」 ボンドはそういって、ふとある考えが浮かんだ。 
「その名前、借りられないかな」    -中略ー

「ヴェスパー。ぴったりだ。わたしのカクテルが世界中で飲まれる、たそがれのすみれ色の
時刻にぴったりだ。その名前、使わせてくれるね?」

「そのうちに、一杯飲んでみてからね。相当なカクテルらしいわね」

         ===イアンフレミング 007/カジノ・ロワイヤルより===
bond matini 14-03-21.jpg(勝さんのブログより引用)
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詳しいレシピは"アルクール"に飲みにいって、勝さんより直に教わってください。
きっとうまいマティーニにありつけますよ。(その時は、いよ~明治神宮、出雲大社、と言いましょう)
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(僕の好きなあなたの好きな皆んな好きなアルクール!  じゃなくて
 そう!故安西水丸氏と村上春樹氏を何度かココでお見かけいたしやんした)


Martini #1

Written by 慶伊 道彦May 19,2014

マティーニ

"マティーニ"と、口に出して注文する時ほど、男を意識する瞬間はない。
実に心地よい響きである。
マティーニ、マーティニ、マーティネス、などとも呼ばれている。

僕がマティーニを知って、もう40年近くなります。しかし、年を喰うたびに
その名前を言う時の心地よさは、深まってきました。(年を喰うというのも悪くはナイ)
僕のマティーニ歴史は、千鳥ヶ淵の"フェアモントホテル"のBARからはじまり、
コリドー街"COOL"の古川氏からアメリカンスタイルのマティーニを学び、
そして現在も通い続ける 銀座"TENDER"の上田氏のマティーニへと続く。
61QQkk2WuuL__SL500_AA300_asd.jpg coolasdf.jpg(引用写真)
テンダーは、10数年前、エスクァイアJAPANのBAR特集で知り、それ以来のファンです。
上田氏の作るマティーニは、まさに王道!金閣寺、銀閣寺です。
マティーニの変化球というか上田氏の作る"ギブソン"は、鞍馬天狗、早乙女主水介です。
また、上田氏秘伝の"HARD SHAKE"カクテルは、エンパイヤステートビル,エッフェル塔です。
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上田氏は、東京會舘出身です。(日本のバーテンダーは、もともとホテルのBARからスタート)
心の師でもある、今井清氏が東京會舘の"BAR"を名門に育て上げたということです。
そこで、今井氏の成り立ちを書いた "日本マティーニ伝説" =トップバーテンダー今井清の技=
を、読んでみたく、早速。(しかし、古本しか手に入らず)
その本によると、日比谷通りにある東京會舘は、戦後、アメリカ極東空軍の司令部となり、
"アメリカンクラブオヴトーキョー"と、名を改めることになりました。(美しく頑丈な建物が理由)
日本のバーテンダーの歴史がここから始まるわけです。(軍幹部へのカクテル作りから)
創生期、ここで修業をつみ、一流バーテンダーたちの基礎を築いた人物が、その今井清氏です。
ですから東京會舘は、マティーニの系譜でもあります。
上田氏は、會舘での接点はないのですが、(その後、今井氏がパレスホテルのBARに移るため)
東京會舘流を学ぶ事、即ち今井流であり、また尊敬した師から実地に多く学んだと言うことです。
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上田氏のMartini
ドライジン 5/6   ドライベルモット 1/6
ステアしてカクテルピンに刺したスタフドオリーブを飾り、レモンピールをする。
レモンピールは,45度の角度からグラスの足元を狙う、なぜならビターには、
にがみ、かおり、の2種類があり、その香りのみをグラスに乗せるためとか。
(これが、今井清氏から受け継いだ正統派東京會舘流とか)
いかに氷を痛めず、すばやく冷やせるステアをするか、レモンピールの加減は、
といったマティーニにたいする自分なりの理想の味そのものを常に追求している。
tender 14-04-01.jpg(上田氏に頼んでペーパーに書いていただく)
matini 14-05-15-03.jpg (上田和夫のカクテルノートより)
上田氏は、今年でバーテンダー歴50年の記念年!世界から賞賛されるカクテル名伯楽!
これからも、氏よりはむしろ僕が元気で飲める間はお世話になることと思います。
(これを飲んだ後、100m走れるあいだかな?)
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BLUE NOTE TIE

Written by 慶伊 道彦May 12,2014

NYのアナウンサーの多くは、白のシャーツにブルーのタイ。
それも、圧倒的にブルー系無地タイが目立ちます。
やはり、このスタイルがもっともフォーマル(きちんとしているという意味で)
視聴者にも安心したコメントを伝えることができるのでしょうか。
曰く、"仕事の流儀" って感じ?
目立てばオシャレって考えるのは、21才までにして、40才までは、知的でシックなスタイルを。
60才までは、周囲を包み込みかつ威圧感も感じるパワースタイル。
因みに、60才を越えると、オシャレ!って、叫ぶ目立ちたがりになってでもいいんじゃ~?
どうせ多分、本人が感じるほどは目立たなくなってるでしょうから、たいして邪魔にもなりません。
(すいません、私もですので~)
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素敵な女性アナウンサーもご一緒に!(朝の5~7時台だけの)
やはり、基本、報道スタッフってスタンス。バラドルとは違います。

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特にこの方には、ウッフン ウッフン ウッフン
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お天気姉さんは、日本と違いお色気ありそでウッフン
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こうやって、同じ時間帯でのTV登場で男女を比較すると良くわかりますよね。
男性は、女性を引き立たせるためのスタイルが肝要だと。


PAUL STUART
春のシーズンテーマは、シネマモードでしょうか。
ハンフリーボガードやフレッドアステアのスチィール写真をふんだんにディスプレーに使用。
ポールスチュアートらしい、40~50年代スタイルがアメリカの大人を演出。
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TATI

Written by 慶伊 道彦May 02,2014

JACQUES TATI
フランス生まれ、パントマイム出身で脚本製作監督をこなす。
フランスが生んだ名監督の一人、高度な美意識に貫かれている映像美や完璧主義は、
非常にコストもかかり完成に10年もかかったらしい。(映画、PLAY TIME)
タイプは違いますが、日本では黑澤の主義とかを彷彿させます。
"のんき大将" "僕の伯父さん" など、題名で思い出す人もおおいのでは。

渋谷のシネマイメージフォーラムで、"ジャックタチ映画祭" が、始まっています。(~5/9)
下記の写真のように、列を作っています。それも、意外と若い人が多かったです。
僕も、週末朝、1時間前にいったのですが、もう補助席とか!(折りたたみ)
こんなところに座ったのは、何十年ぶりでしょうか?笑
僕が見たのは、"PLAY TIME" という長編大作ですが、いや~良かったですよ。
時代はちがいますが、チャップリンの"モダンタイムス"と肩を並べる名作といえるでしょうか。

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TATIのパントマイム仕込みの軽やかなステップ動作は、勿論カッコイイのですが
彼が常用している、コート、HAT、ソックス、パイプ、雨傘、、、良いんです。
短めでドロップショルダーのチェックのコート!シルエットといい丈といい、そのまま今って感じ。
パンツ丈も短く、そこから派手なSOXが覗く。 (今で言うと、コーギー社のインターシャ編み)
PLAY TIMEでは、モダン社会に警告する内容なのですが、いや~~お見事というしかないです。
50~60年代のミッドセンチュリー感覚に溢れているんです。 (補助席でも見て良かった~)
まだ、やっていますし、それから全国公開となりますから、是非! ☆☆☆☆☆
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(以上、全て引用写真)

BEAMS原宿本店の壁画に、先日の"ZIO"が、描く! LET'S GO!
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エッセイスト/服飾史家/
明治大学特任教授

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”FAIRFAX” 代表取締役

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