Sapeur
February 09,2015
Sape / サップ
"サップ" は、アフリカはコンゴ共和国に古くから伝わる、シャレ者のこと。
紳士であるということ。戦争を否定、軍靴の音をさせない、礼儀を重んじ、
他人には暖かく接する、喧嘩もしない。 (第一の理由は服が破られるから、、、)
服は高いですから、もっともな考えですが、それが戦争否定のおおもとにもなります。
ナント!サップ精神は内乱の中でも男から男へと、密かに伝承されてきました。
月収の数か月分ものブランドスーツを週末のみ着こみ、街をステップして練り歩く。
(週末のみなのは、服代を稼ぎださなくてはいけないからの必然)
TVも雑誌もない、この辺りでは、これは町における極上のエンターティメントなのです。
日本人が想像するシャレ者に対する考えよりは、数奇な者という感覚かな? 現地では。
Sapeur (サプール) フランス語で "おしゃれで優雅な紳士たちの会" といった感の頭文字。
僕は、NHKの特番 "世界一服にお金をかける コンゴのサプール" で、このことを
知りました。今回はそのTV情報だけからの話ですが。
なにせ、冒頭から、小屋のような家で、なんと3時間もかけてコーディネイト!
スーツ、シャツ、ネクタイ、サスペンダー、そして極め付けがポケットチーフ、
合わせる時の仕草がとっても粋です。その真剣な顔は、ダテだけではないよ~といった風。
彼らは、語ります。
"空を見つめる姿勢、所作に気を付けるのは、常に人に見られているという心構え"
"いい服は、いい習慣を生み、人を安心させる"
なんと!なんと!なんと!
一昨年の夏、横浜で開催された国際会議でのこと、アフリカの代表は、すべからく
タイドアップして、僕の持ってるアフリカのイメージを覆していました。
呆けた某国の方はもちろん、ノータイ!(これでは、説得力がねぇ~~先進国がなきます)
見てください!以下、颯爽とウォーキングする姿
週末になると、こうやっておめかしをして、"スコンティン"という技を駆使して街の人を
楽しませます。そして、夕方から お決まりの "マンブルー" というおしゃれの館に集まります。
(引用写真)
勿論、数少ない手持ちスーツ、しかも僕からみたらとてもじゃあ~ない派手なスタイルですが、
ナンパだとおもわれる服オタクにも魂あり!そこは僕らと同じで心意気を感じました。
画面の粋な男たちとバックの風景との対比をみていただければ、その差のギャップが
彼らのとてつもないパワーから成り立っていると、わかるでしょうか。
僕も、TV画面からとってもパワーをうけ、元気をいただきました。
(ザ ガードマンのスチール写真の様)
(路上でデモンストレーションをやる)
(自宅でコーディネイト、3時間)
(本日の出来上がり)
(庭で青空授業、講師がいてサプール学を)
(膝でノットを作るのが、なんとなく納得)
因みに、ウィキペディアで調べたところ、なんと "パパウェンバ" が、70年代になって、
一時はなくなっていた、このサプールを再度復活させたようです。
僕もコンサートにも行ったりして、90年代よく聞いていましたのでビックリ!
確かに彼は、ブランドオシャレしていましたが、まさかそれがサプール文化とは!?
またコンゴの人も、あの熱い国でタイドアップを楽しんでいたとは、思いもしませんでした。
内乱にあけくれたコンゴ、サプール精神で少しでも平和が長続きすることを祈ります。
軍靴よりファッション、軍歌よりミュージック、これはわれわれの願いでしょうか。
(新作CD)
コンゴ流モダンミュージックを次世代に伝えるべく、教壇にたつ。
彼の新作に対する思いが伝わる名曲。
(引用写真)