Moderato Cantabile
April 10,2017
雨のしのび逢い / Seven days & Seven night (アメリカタイトル)
監督:ピーター・ブルック
原作:マクリッド・デュラス
俳優:ジャンヌ・モロー、ジャンポール・ベルモンド
ジャンヌ・モロー、32才の映画ですが、これでカンヌ映画最優秀女優賞をとる。
ちなみにジャンポール・ベルモンドはこの映画の時は、26才の青年でした。
"きゃあぁぁ~~~!" 映画は、女の絶叫から始まる、実にアンニィで印象的な場面です。
このとき、ジャンヌ・モロー演じる人妻は、子供のピアノレッスンの付き添う。
曲は、アントニオ・ディアベリの "ソラチネ" の反復練習。
"モデラート カンタービレ" このピアノ曲が映画では効果的に使われる。
"普通の速度で、歌うように" という意味合いですが、映画のタイトルにもなります。
しかし、どうでもいいことなのでしょうが、どうして日本では毎度毎度タイトルに??
なぜ "雨のしのび逢い" なのでしょうか? どうにもよくわかりません。
映画では、雨降らなくても逢引していますしね。ヤレヤレ
物語は、ボルドー北にある海岸沿いの田舎町。夫の束縛が強く満たされぬ思いの
ブルジョア人妻と、労働者で失業中の男との7日間の恋!
"殺されるほど、愛されたい" 束の間の火遊び。
ストーリーは、人妻よろめきドラマですが、そこは原作もしっかりして、
監督もあの!ピーターブルック!モノクロのシンプルで淡々とした展開。
純粋で生きることに真剣な二人の接点。女の絶叫!が、効果的なドラマ。
ビデオで、楽しませていただきました。
一度ならず二度三度と見たくなる映画です。恋愛を体験した方へのお勧め。
ジャンヌ・モローがまたいいのです、惚れ直しました。揺れ動く人妻の心を動作でも。
ワインの飲み方、BARでの会話の変化、気持ちの動揺を表現します。
また脇を支えるベルモンドも、この時はまだ26才の青年、前年 "勝手にしやがれ" で
スターの仲間入り、そしてこの映画でジャンヌ・モローに鍛えられて一皮むけた
のでしょう、その後、大スターの道を登ります。
写真は、60年、カンヌ映画祭に出席した際のものでしょうか。
二人とも実にチャーミングですよね。
(写真は全て引用写真です)
因みに、この年は映画の豊作年でした。
カンヌパルムドール賞は、"甘い生活" フェデリコ・フェリーニ監督