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NOCTURNAL ANIMALS

Written by 慶伊 道彦November 27,2017

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ノクターナル・アニマルズ

監督はファッション界の風雲児!トム・フォードとなれば、取り上げたくもなります。
でもそれだからではなく、本当にこの映画は凄い!この監督は凄い!
倒産寸前のグッチを再建し、今、自らのブランドで成功を収めているトム・フォードの
道楽で始めたのではないかと言われた、7年前の前作"シングルマン"の、ミニマムな凄さ!
そして今回公開の映画"ノクターナル・アニマルズ"の一段とギアアップした映像制作。
神は、なんという才能を与えたのでしょうか。

さて、その映画。いつものように、これから観に行く方もいらっしゃるでしょうから、
僕のみて感じた点を少しばかり掘り下げてみました。

主演は、僕の大好きな一人"ジェイク・ギレンホール" いい役者さんです。 
そして、エロさ満点"エイミー・アダムス"

おしゃれなジェイクの場面は、テキサスが多いので、必然的にカーボーイスタイル。
なんと、トム・フォードは、テキサス出身とか!ブランドセンスとはかけ離れているので
意外でしたが、ただ、故郷を愛していることが、この映画からは伝わってきます。
刑事役のマイケル・シャノンがまた渋いのです。カーボーイスタイルで。

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田舎の高速道路、2車線での絡まれるシーンは、最高に怖い30分間です。
スピルバーグの"激突"を彷彿させます。デヴィット・リンチの"ロストハイウェイ"の
怪しさも感じます。このシーン、先日の東名高速道路での事件を思い出させます。

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胸の開いたセクシーなドレスが似合うエイミーは、黒を主体にモノトーンの衣装。
最後のシーンだけ、赤のドレスが印象的で、ストーリーを語る。
監督は、衣装でストーリーを語らせます。さすが!スタイリスト

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実は、この映画は、二つの物語が入り混じって展開されるのですが、20年前の
物語には、エイミーとそっくりと評判の"アイラ・フィッシャー"を、起用。
僕も最初は、エイミーが上手く化けていると思ったのですが、それだとストーリーが
混乱してきます。ようやく、あ~~あ、別人だと思った頃は、話が進んでいました。
ここが、かなり、重要な場面なのですが、、、
(映画は、だから二度見しなくてはいけない)

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監督が、もっとも油の乗ってるデザイナーであることは、周知の通り。
ロスアンジェルス郊外の豪邸のカッコよさ!ため息のでるような~~って。
調べると、有能な建築デザイナーの作品だとか、ヤハリね。
Scott Mitchell   Design    /    Denise Kuriger   Decorated

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映画開始冒頭のシーン!
太ったモデル(現代は、プラスサイズモデルと言わなくてはいけないようだ)
ステージの上で踊りデモンストレーション、あるいは、台の上で静物画の如く。
そのプラスザイズで有名になったモデル"アシュリー・グラハム"なんて、細く見える
ほど、迫力ある女性達のシーンは、冒頭から"おや~"なんかやらかしてくれるなあ?
と、観客をワクワク、捉えて離さない、監督のセンスの素晴らしさ。

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(全て引用写真です)

ということで、トム・フォード監督は、どちらが本業かわからないほどセンスある
そして現代に対する告発もある佳作を作ってくれました。次作も期待しましょう!!

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エッセイスト/服飾史家/
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