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MOVING SPRING 2017 STYLE

Written by 慶伊 道彦February 27,2017

そろそろ春の足音が聞こえてくる日が多くなってきました。春物が恋しいですね。
TRADメンズですから特別に流行とかはないですし、語る必要もないのですが
業界の恒例に従って、僕の知る春物の噂はなしをお伝えします。

今回は、インスタ考察から!

メンズの方々の写真で非常に目立ったのは、以下の写真のようにパンツのウエストを
魅せるポーズが多いことです。(普通は、胸元写真が中心ですが、、、)
理由は、2つ!
一つは、パンツのシルエットの変化に伴う、タック入り(1タック、2タック)を
誇示するためです。タック入りがポピュラーになれば、このポーズはなくなるかと。
昨秋からパンツのシルエットの変化が始まっています。ウエストラインを上げて、つまり
股上を深くして、ヒップからワタリまでを余裕を持たせる、といった感じです。
当然、上着も変化!丈も長くなり、肩幅にもゆとりを持たせます。
ですから、全体のゆったりとしたシルエットの出来上がり!

以上のことは、これからの流れということで知っておいて損はないです。
が、あまり過剰に取り入れると、初期スタイルのチンドン屋となりますので、要注意!
(流行の初めってだいたいが、その罠にはまるのです)
大体が、今までは標準よりはタイト過ぎ!なスタイリングでしたから、元に戻る
くらいに考えていいのでしょうか。
上着丈を1~2cmくらい出し、肩幅も左右1cmくらい広くとり、ゆとりも持つ。
そして、パンツも1~2cm股上を深くし、必然的にヒップラインもゆったり!
この際、注意が必要なのは、パンツの裾幅!これまで通りの細さで!18~20cm
まさに、以前からお話ししています"ミディアムフィット"そのものですから、
ケリーグラントとかジェームススチュアートの写真を参考にしたらいかがでしょう?

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(以上、インスタグラムより #fcelentano)

理由の2つ目は、パンツが変わることでスーツスタイルにはベルトが不要となり、結果
サスペンダー(ブレーシス)の出番となりました。

なことで、このようなポーズが美味しいのでしょう!

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(インスタグラム、#violamilano)

次なる変化は、ネクタイです。
ここ10年くらい、ネクタイは無地などミニマムな感じが続いています。
(もちろん、まだまだ無地の出番は多いですが、、、)
脇役として登場したのが、ビンテージ風大柄なプリントタイ!
無地で育った方は、最初は合わせるのが難しいと感じるのではないでしょうか。
ただ、この手のタイは、70~80年代、定番でした。
ですから、勇気をもって取り入れたいですね。きっと、胸元の表情が華やかに!
(もっとも僕は、80年代もニットタイ一筋だったのでイマイチ自信がないですが、、)

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(インスタグラム、#boggimilanooffical)

ジャガードタイでも、この写真のように大柄が増えてきていますね。
そして、ブラウン系の台頭!茶色を使った色合わせがふえるでしょうね。

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(インスタグラム、#beams_f)

流行りだからと言って、必ずしも茶色のスーツやネクタイに進むこともありません。
写真は、紺に茶系のタイですが、この様に紺ベースに茶色を差し込んだタイなり
ポケットチーフを、グレーや紺のスーツに合わせたらいかがでしょうか。
俺は流行をわかってるゾ!って
ささやかに、そして知的に周囲に知らしめることができます。
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(インスタグラム、#menstyle)

曰く、英国調の復活!
そこで、この様な動きにつながったらしいです。また、シャツの襟型も同様で
カッタウェイ一辺倒だったのが、ボタンダウンやレギュラーカラーへと拡大。
タブ、ラウンドカラーといった襟の変化も楽しめます。
では、紳士諸君!おしゃれをして、街に飛び出しましょう!

Toni Sailer

Written by 慶伊 道彦February 20,2017

トニーザイラー / スキー
56年、コルティナオリンピックで三冠達成のスーパースキーヤー
(回転、大回転、滑降) ちなみに、回転競技では、日本の猪谷千春が銀メダル。

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持ち前のダイナミックなプレーと男前フェース(当時の)、そんな彼を映画界が
ほっておくわけはない。
その後、映画に歌に!大活躍する。特に日本では、アイドル並みの人気を得た。

59年、白銀は招くよ (日本では、主題歌も大ヒット!ダークダックスが歌う)
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60年、銀嶺の王者 (日本ロケ、鰐淵晴子共演)
たしか、鰐淵晴子がフィギュアスケートを滑って感動したのを覚えている?
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61年、白銀は躍るよ (共演/イナバウアー)
美しいポーズのスケーティング名であるイナバウワーが魅せる
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66年、アルプスの若大将(加山雄三主演、特別出演)
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そしてそのスキー人気は、フランスのキリーやスエーデンのステンマルクなどに
受け継がれる。当時も人気俳優、イングリットバークマンやゲーリークーパーが
キリーと一緒の写真など見ると、当時のスキーブームの一端がうかがえます。

その後80年代に入り、スキーウェアは大変革をする。ガソリンスタンドマンスタイルの
つなぎ服スキーウェアからダウンジャケットにかわり、少しだけアウトドアな感じ。
(といっても、当時はモコモコに入ったダルマサン状態なダウンでしたが)
そして、87年のホイチョイプロダクションが仕掛けるスキー映画でブーム復活!
それが大ブームを呼ぶ! "私をスキーに連れてって" (原田知世主演)
原田知世の着る全身白づくめのウェアが大流行、スキー場は白白白!!!
また、舞台ともなった、志賀高原、万座スキー場のプリンスホテルが恋のアイコンと
なる。僕がよく利用した苗場プリンスも同様に大盛況!
(カップルのアノ声が薄い壁の隣り部屋から筒抜けで、夜は賑やかでした!?)
そして、バブルの崩壊とともに、スキーもプリンスホテルもブームを終える。

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(全て引用写真です)

僕は、スキー歴50年、それも現役!ですから、スキーの変遷とともに変身?
夜の遊びも、昔は "囲炉裏" を囲んでの一升瓶、そして "田舎ストリップ小屋" 巡り、
次は"ディスコ"で、その次は"クラブ" 狂い。(なんとスキー場にもあったのです) 
そんなのが今は、全部消え去ってしまい、閑散とした温泉スキー街となりました。
僕の二次会も、田舎昭和風 "居酒屋" でマッタリと原点に帰ったかんじです。
(僕の年令というよりは、これが今の時代でしょうか?)
ただ、ニュージーランドやオーストラリアのスキーヤーが増えてきていますので
なんとなく以前よりは国際色を感じる昨今のスキー場ですかね。

今は懐かしい知世の白ウェアは誰が着ていても、とっても魅力的に見えたものです。
困ることに体形もカバーしちゃいますからね。前髪垂らして若作りもできますし。
スキー場で恋に落ち、都会で別れるパターンでしょうか。(すいません)
トニーザイラーを思い出すのも、久々ですが、スキー回顧談となりました。

Le Samourai #2

Written by 慶伊 道彦February 13,2017

"サムライ"  フィルムノワール 1967年
監督/ジャン=ピエール・メルヴィル

"サムライ" "仁義" "リスボン特急" 3部作

主演/アラン・ドロン

アランドロンが自分の演じた作品の中で、自身、最も好きだと言った映画 "サムライ"
この映画は、その後、数々のヤクザ(マフィア)映画に影響を与える。
僕ら世代にも、喝采をうけた名作!カッコよくかつワクワクさせる映画。

ファーストシーンが、またいいんですよ。
小鳥の鳴き声だけが聞こえる暗い部屋、家具がなくがらんとした無機質感がいい。
そして、たばこの煙がベットからたちのぼり、ゆっくりアランドロンが起き上がる。
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この映画では、男の所作が素晴らしい!現代では無用というか忘れ去られた作法。
なかでも帽子に関する動きが素敵なのです。昨今、帽子流行りで、多くの方が愛用して
いただくのは、僕としてはうれしい限り。しかししかし、作法というものがないです。
例えは悪いが、寿司屋さんで外人(今では詳しい人も多い)が、寿司三昧する光景。
映像ショット写真なので、詳しくは、わからないとは思いますが、ドロンの
一連の動作のカッコよさを!(一度、もしくはもう一度、映画を見てくださいませ)

この写真からお分かりのように、帽子は、ひっくり返して置きます。
(理由その他は、拙者の以前のブログ "ハットマナー" より~~)
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そして、帽子は小鳥を包むが如くブリムをつかむ!(トップの窪みではなく)
ブリムとは、"ツバ"と平常言ってますよね。
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この様にブリムをなぞる感じは、男にしか味わえない感覚
映画では、ドロンの鏡を見るシーンが多いですが、男の所作の確認という感じ
まさに、身だしなみ!
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外には、七人の敵あり!と、普段から注意しておくべし!
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(引用写真です)

クローク嬢の仕草も同様で、決してブリム以外は触りません
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そして、帽子の中に手で支えて、ハット持ち運ぶのです。
渡す際は、両手でブリムを包み手渡す。
この作法をしないレストランは、ミシュラン星とはいいまへんでえ~~笑
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今回の役どころは、ニヒルな(武士道仕様?)殺し屋。ですから、服装もシンプル。
黒白の世界。白シャツは、なぜかボタンダウン!当時、フランスでもIVYの影響が
あったのでしょう、フレンチIVYな味がフィルムノワール映画には感じられます。
(カラーなのに白黒な味わいが、全編で感じられます)
ダークスーツに、白シャツ、ブラックタイ、グレーのフェドラーHAT、
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パリの風景もいいんです、これが!
地下鉄構内の1シーン!
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このシーンもきれいです。ドロンがトレンチコートを粋に着こなし陸橋を歩く
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傷ついたドロンがアパートに戻る、トレンチコートのボタンとベルトを外す。
かっこいいの一言!
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(引用写真)

トレンチが傷ついたので、コートに着替えるのですが、これも実に様になっています。
グレーのフェドラーHATが、またいいんですよ。(映画"ボルサリーノ"よりはいい)
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(引用写真)

映画では、フレンチ様式なおしゃれを感じるシーンもたくさんありますが、
例えば、シトロエンなどの60'CAR、インテリア、古い街並み、地下鉄、、、
電話機もその一つの小道具。携帯の時代、普段みない電話機に眼がいきます。
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いや~~シブイ電話機でんな~~
(引用写真表示以外は、DVDより写メ)

とに角、こんな感じで僕は、お正月早々3度もこの映画をみちゃいました。

淀川長治さんの "セリフ" が、浮かびます。映画って、いいですね~~いいですね~~




Le Samourai #1

Written by 慶伊 道彦February 06,2017

今年の僕のブログは、アランドロンの "サムライ" からスタート!

写真を多めに撮りましたので(なにせ、DVDを3回もみましたので、、、)
上下2回(今週、来週)にわけて載せたいとおもいます。
(春樹先生の新しい小説、上・下刊をもじったわけではありませんよ~笑)

"LE SAMOURAI "   フレンチ・フィルム・ノワール 1967年
監督 / ジャン=ピエール・メルビル
主演 / アラン・ドロン
この映画は、公開時には勿論、その後も10年に一回くらいはみていますが、
お正月休みに、なんとはなしにまたまた3回見続けました!(ヒマヒマ男でんな~)
僕が余計な感想をいうより、この方の解説を読んでいただいたほうがスッキリと!

「『サムライ』は、沈黙と直感と行為とを扱った、非フランス的な作品で、
言葉は何ら重要ではなく、情感は久々の濡れたようなパリの街の描写を
アラン・ドロンの哀愁に充ちた目で尽くしている。
この映画が殺し屋の沈黙の中に充填したエネルギーは、たしかに密度が高い。
それは何らニヒリズムではない。情熱でもない。キリッとした、手ごたえのある、
折目節目の正しい行動の充実感である」
(引用―三島由紀夫『映画論集成』より)

あの映画通で有名なアニエス・ベーも、好きな映画のベスト10で入れているくらい
映画通に、この映画の評価は高い。単に面白いだけでなく寡黙な映像美をも感じる次第。
武士道を起点にしたセンスは、日本人にも受ける理由の一つでしょうか。
(内容のナンセンスさで評価なしって方もいらっしゃいますが、知ったことではない)

冒頭、監督の創ったセリフが、、、
"サムライの孤独ほど深いものはない。ジャングルに生きるトラ以上にはるかに
孤独だ" ~新渡戸稲造の武士道より~と、いってるが、あくまで監督の創作。

色んなポスターが出ていますが、どれも素敵です。

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(以上、引用写真です)

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ナタリードロン
ドロンの奥さんなのですが、この映画でデビュー!その後、ドロンと別れる。
女優転身が理由。二人の関係は、政界を巻き込んだ大スキャンダルとなる。
代表作は、僕もはまった!"個人教授" 青い青春?!

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カティ・ロジェ
ピアニスト役なのですが、彼女がドロンに訴える瞳に引き込まれます。
(男は、こういう仕草に弱いのです、役のドロンも)実に魅力的!
この映画以外に、ヒット作がないのが残念ですが、、、
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この映画では、アラン・ドロンも負けず劣らず寂しい瞳で魅了する。
なんていい男なのだろう!特にこの映画では。
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(以上、DVDを僕が写メしました)

以下、映画評論より抜粋~~

引用―ルイ・ノゲイラ著 井上真希訳 晶文社刊「サムライ―ジャン=ピエール・メルヴィルの映画人生」より
メルヴィル「彼(引用注 修理工役のアンドレ・サルグ)は重病だというのに、
私を喜ばせようと『サムライ』であの影のような男を演じるのを承諾してくれたんだ。
撮影が終わり、病院に戻って亡くなったが、
その前に彼にはかろうじて吹き替えをする時間があった。
「いいか、ジェフ、これが最後だぞ」と言いながら、
彼は自らの死期が近いことを知っていたんだよ。
ドロンはその言葉に応じる台詞を入れにやって来た日に彼の死を知り、
あの「わかってる!」を別れの言葉のように言っている。あれが永遠の別れだったんだよ!」

修理工 "これが最後だぞ、ジェフ"
ジェフ "ああ、わかってる"
以上は、この修理工場の中でのシーンでした。
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こんな具合に、この映画には、男の粋ざまがギッシリと詰まっています。
来週に続く~~

Caroline Vreeland

Written by 慶伊 道彦February 01,2017

2017年のスタートを飾るのは、美女探訪シリーズ、
僕のブログでもっとも人気が高いコーナー?

今回、紹介するのは、キャロライン・ヴェリーランド

新アイコンスターであり、またインスタグラムでも超人気。20Kフォロア~
豊満な肉体美でもって、ややパンクがかったART感覚な写真がミスマッチして
いわゆるアイドルやセレブとは一線をひいた感じが好感度大で話題の女性。
この奔放なポーズで自作の音楽もこなしモデルでも人気!
それもそのはず、彼女は、あの伝説の "HAPPER" の編集長ダイアナ・ヴェリーランドの
曾孫さんにあたります。(僕も以前、ダイアナの映画のことを書きましたが、、)

写真は大人しめなものをピックアップ!(あとは、ご自由に校閲くださいませ)

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(写真は、全て引用写真です)

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