Written by 慶伊 道彦March 28,2011
ポールウェラーの新作アルバム ”ウェイクアップザネイション” を聞きました。相変わらずの濃密でエネルギッシュな野心作。30年間もずっっっっと英国ロック界を走り続ける驚異の超スター!僕は、ザジャムの頃はあまり聞いてなかったのですが、先週も言いましたがスタイルカウンシルの1stアルバムですっかりポールにはまりました。ジャムからの音楽をチェンジしたニューウェイブ/ブラックコンテンポラリーのサウンドが良いのはもちろんですが、度々語られているようにレコードジャケッ ト写真のステンカラーコートや、いつも着ている?フレッ ドペリーのポロシャツがC OOL!!
その背景にはポールがモッズに非常に影響をうけたということが伺えます。
そこでモッズの話。
イギリスの若い労働者が50’後半~60’中、音楽やファッションをベースとしたライフスタイルを作りました。それを都会のモダニストたちが取り入れ自分流に消化。一般に知られるようになったのは、64年ブライトンでの暴動。映画 ”さらば青春の光” でおなじみのストーリー、それが面白おかしくメディアに取り上げられモッズがファッションとして一気にブレークしました。Mー51コート、ヴェスパ、映画 ”時計仕掛けのオレンジ”、音楽でもザフー、キンクス、スカ、マッドネス、、、。
場所、生まれ、職業、、、全然違うのですが、なぜかIVYスタイルとの接点が多いように思えます。ですから、日本でもライフスタイルとしてIVYとモッズの息が長いのでしょうか。そしてそろそろモッズの出番でしょうか?ヴェスパじゃ~なくてバイチャリで!
A REAL MOD DOES NOT CHOOSE TO BE A MOD, THEY DISCOVER THAT THEY ARE A MOD. IT IS NOT JUST A FASHION STATEMENT; IT IS THE WAY YOU FEEL AND ACT AND EXPRESS YOURSELF.
MOD IS IN THE SOUL.
AMY―――book “21ST CENTURY MODS” より
Written by 慶伊 道彦March 15,2011
みんな!義援金とかなにかわかる形で応援しましょうね!
東日本大震災は、もちろん僕にとっては初めての体験でした。2時間歩いて事務所に帰ると、室内はヤレヤレ~~といった感じに飛び散っていました。書庫が崩れて雑誌、本、CD、DVD、雑貨小物、、、etc。したがって後片づけをトツトツタンタンと。片づけの最中、珍しい本がヒョッコリでてきました。”PAUL WELLERのすべて”を特集したミュージックマガジン2005/10月号。さっそく翌日読み直ししてみました。
今週は、そのアルバムガイドから当時のポールへの思い等書いてみました。解説者の寄稿も参考にして。
僕がポールウエラーに興味をもったのは、JAM時代ではなく、スタイルカウンシルを結成したファーストアルバム”カフェ・ブリュ”でした。当時、音楽はブリティッシュ/ニューロマンティックの時代。カルチャークラブ、エコ&バニ、ニューオーダー、、、をオシャレスタイルでクラブで聞いている時代。そんな中での”カフェブリュ”との出会いは衝撃でした。
なんと言ってもCDジャケットのかっこよさ!コートの襟を立て颯爽と歩く様。音もジャズ、ボサノバ、ラップ、ファンクetcバリエーション豊かに組み込まれ(後の、シャーディ、エブリスイングバットバールズの先駆けとなる)いや~~カッコイイの一言!
その後、85年にだした”Our Favorite Shop”がまたいいね~。やはり、まずジャケット写真。昔風のメンズショップに男物のネクタイハンガー、雑貨ショーケース、その前に立つブリティッシュスタイルの二人。バックには、ANOTHER COUNTRYのポスター(この映画をみてルパートエベレットのチャーミングさにうっとりした記憶?)ポールは、この頃政治的運動に目覚め、ゲイ、動物愛護、左翼支持、etcそんなメッセージが込められているのでしょうか。(全英1位にかがやく名盤)
この2枚のアルバムで僕の中にロンドンへの憧れが強まりました。
そんなポールのオシャレの基本は、イギリスTRADにある。彼が好んで着用するアイテムは、Tシャツやポロシャツに至るすべてが定番モノ。特にスポーツモノのロンズデールとフレッドペリーは欠かせない。また、短めのパンツの裾から素足や白ソックスの足首を見せるローファースタイル!最近は、セヴィルロースタイルにもカッコイイ写真を見せてくれます。20年以上もその存在感をしらしめてくれる彼が、今後もどんな変わりかたをするのか非常に楽しみです。”I love PAUL”(実は、僕は本人にこう言った!!?)
Written by 慶伊 道彦March 14,2011
東日本のマグネチュード9!地震。とりわけ津波による被害は想像を絶するものがあります。被災地の皆様には絶望的な中、なんとか耐えがんばっていただきたいと、、、、、、
このような状況下では、ファッションは無力ではあります。が、しかし直接的間接的にでも支え合っていかねばと考えます。
クリントイーストウッド監督の映画”HEAR AFTER”
物語始まりの数分間、とある避暑地で津波が起きます。そのシーンでの津波の恐ろしく早い動きに驚きはしましたが、実際、東北沿岸での津波の映像をTVでみて、それ以上の恐怖を覚えました。(勿論、現地の方々にとってはそんな程度ではないのです)ご冥福をお祈りします。
映画は、そこからの心の繋がりを求める3人の出会いの物語です。
Written by 慶伊 道彦March 07,2011
靴:やっとサドルシューズの大大復活です。昨年あたりからポツポツ出だしましたから、そういった意味では25年ブリ??
Saddle Shoesとは辞典によると、靴の甲の部分に色や材質の異なる革を鞍のようにまたがらせた靴。
ドレスコードをリラックスさせたり、チノパンをエレガントさせたりと非常に便利なシューズです。僕は、40年間、ズ~ットこれのお世話になっておりやんす。アレよりは長続きしてはります~~~
一般的にはGOLFシーンでおなじみですが、別名サドルオックスフォードというように英国人好みの靴です。フレッドアステアのダンスシーンでピーンとくるかも。
今年は、丸っこい顔がいいです。短めのサンドベージュのチノパンに派手目の靴下を見せましょう。
ところで、サルトリアSさん!Give me white Backs.
Written by 慶伊 道彦February 28,2011
GQ誌からのスプリングスタイル~~
まずは、ビジネスマンの為のコットンスーツ。Tobacco Brown Chinos スーツにペールブルーシャーツ。ライトグレーコットンスーツにホワイトシャーツ。新しい色は新しい薫り感じさせてくれます。ネクタイは、黒のニットタイでシメル!
ネクタイ:マドラス柄チェック。もちろんコットンマドラスそのもののタイもよいですが、シルク地やリネン混の織物タイもすてき!今年の風に吹かれましょう~~
胸には、シルクのスポットチーフを無造作に差しましょう。アメリカンとブリティシュの怪しい?ミックス!
ベルト:編み込んだメッシュベルト。weekend chinosやホワイトジーンズに合わせて。スーツに差している人は指すぞ!笑
靴:walkーoverのスエードシューズ。soleはGeorgia Red底そこがかっこいい!
Weekendはスーツを脱ぎ、バラクータにchinosやジーンズを合わせる。今年は、こんなスタイルにはネクタイをするのが雰囲気!
ポロにかわりラグビーシャツはいかがでしょうか?Michael Bastian GANTが特に一押ししています。
昨年大ブームのStーTropez sailorーknit ピカソが大好きだったこのアイテムは今年も健在。
モデルの一人は、Armie Hammer。例の映画、ソーシャルネットワークで双子役。アメリカ東部のエリート顔、うっとり~~
Written by 慶伊 道彦February 21,2011
Written by 慶伊 道彦February 14,2011
”ビートジェネレーション” 再評価!ーー日経/夕刊文化欄ーー
ジャックケルアック、ウィリアムバロウズ、アレンギンズバーグ、etc 僕のブログでも再々登場してきていますが、今 その当時の60年代カウンターカルチャーが再評価されて来ているとか。
青山南さんの翻訳が素敵な ”オンザロード” 、そのスクロール版が初めて世に出ましたし、バロウズの”ライティングマシーン”はドラッグ愛好者イメージを刷新し評価も高いです。また、 ”オンザロード は、あのウォルターサレス監督で今年映画化になるというのも楽しみです。
日本でも、WOWWOWで堤幸彦監督によるドキュメンタリー映画 ”BEAT GOES ON” 、ドラマ ”コヨーテ、海に” が放送され見ましたが、興味深かったです。
その放送の中で、Ms.レジーナウェインリッチ(ビートジェネレーション脚本家)のインタビュがなかなかウンチク。ーーー1950年代に始まった彼らの活動は、 ”他人とちがってもいいんだ” ーーー自分らしくあるんだ!自己を違う角度からみてみたい、そんな考え方は人々の考え方をガラリと変えました。世間で認められず打ち捨てられたものに光をあてる。いろいろな表現手段を使い光をあて、そこに価値の追求とモチベーションの広がりをみる。(先週のブログに書いた、千利休も同じ様な事を言っていたような気がするが?)
この活動は、その後のアメリカ発の文化、およびあらゆる分野に影響を与える。(コンピューター業界ですら)
ボブディランがいいました。 ”オンザロード” は私の刺激の全てだ!80年代に僕が見て衝撃をうけた映画、ジムジャームッシュの ”ストレンジャーザンパラダイス” も典型的なビートスタイル映画といえるのでは。
メンズスタイル界においても、50年代から始まるコンテンポラリースタイル、IVYルック、ホーボースタイル、etc.今日でも強い影響をうけています。デニムシャーツをINにコンポラIVYジャケット、チノーズのカーペンターパンツなんてくれば、あなたも完璧なビートです。ネ!タケシさん~~
Written by 慶伊 道彦February 07,2011
SUKIー数寄者
昨年末、久々にミニミニ美術館に行きました。
山本兼一の "利休にたずねよ" を読み終わった後、何故か具体化したいと思いましたので。非常に身近ですますかんじでしたが。
戦国時代、信長から秀吉につながる時代。その波乱に満ちた時代を己のとぎすまされた 感性で生きぬいた 商人。千利休。利休の数寄というスタイルの凄さを小説の中に感じ取りました。単に今で言う
アート感だけでなく自分の生きざまや取り巻きにまでこだわる、完璧なセンスの持ち主。よく、日本には "わび" "さび" の文化、現代でいうところの "デコレーションデザイン" などに見られる "華麗な、、、" の文化の二つがあるといわれていますね。利休と秀吉はその対極に位置しているのでしょうか。
、、、と言うわけで、行ってきました。
"永青文庫" は、今は遠き武蔵野の面影を残す目白台の一画にある、細川家の屋敷跡の一隅にあります。本当!にのんびりって感じでなりますよ。誰もいないんですからね。
#千利休所持の唐物茶入ーーー"銘利休尻ふくら"ーーー
"畠山記念館" ここも白金台の静かな住宅街に位置します。訪問客がいないということは最高の気分ですよ~~
#利休の一番弟子である古田織部が愛した茶碗ーーー"高麗割高台"ーーーもう一つは、千利休作ーーー"茶杓銘 銘落曇"ーーー
利休の考え発する"侘茶 数寄者の考え" 名物を尊ぶ既成の価値観を否定する精神、飾りを徹底して排除するスタイルは、現代では僕らが愛する "IVY" にもつながるように思えました。前述しましたそぎ落としたクールさ。きっと、利休は IVYスタイルで決めていたのではないでしょうか!
Written by 慶伊 道彦January 31,2011
JEAN-MICHEL BASQUIAT
" THE RADIANT CHILD "
2011年!今年もMY.REPORT、お付き合いの程よろしくお願いします。
さて、バスキア生誕50年!もう亡くなられてから20年以上もたっているのですね。(80'sはるかかなたに)
昨年末から彼の特集関連でドキュメンタリー映画 "バスキアの全て" がシネマライズで公開。(ホンマ!おもろい映画でっせ) 当時、友人が撮ってお蔵入りになっていたインタビュを中心に構成。本人の肉声は勿論、バスキア自身がキャンバスにむかっているシーンもうれしいです。バスキアが耳にしていただろう音楽もたっぷり。マイルスディビスを出しての比較コメントもイカしていたし、アフリカンバンパータの "プラネッ トロック" がイヤ~懐かしい。なにより、75~85年という80年代NYカルチャー "EAST VILLAGE" の旬なのりをたっぷりあじわえます。
バスキアの活躍ぶりはPCで検索できますので、ここでは僕のサイドからの話。
70年代後半はTRADにとって受難の時代でした。ニュートラ(Mensの)終わり、次のプレッピーまでの狭間。当時のNYはTRADの情報がすごく少ない時期でした。なにせ流行ってないんですから。(イタリア~ノ)
そんなある年、友人の友人を紹介され、その方がイーストヴィレッジの古い(その辺りは全部だが)アパートにすんでいました。当時、イーストヴィレッジはジャンキーのたまり場!ヤッピーは近づきもしない、いわゆるアルファベットstreet (A~C )。 勿論、僕も恐る恐るの訪問です。道端にはジャンキーが。(貧しい人々が寝ていただけかも)
イヤ~こんなとこマイッタナ~!って感じ。しかし、半日ばかり街を案内していただきブラブラ散歩、なぜかこのエリアにとってもアートな気分が充満しているように思えてきたのです。そして、僕のその時着ていたブルックスのブレザースタイルがまったくOUTだと思えてきました。(買ったばかりのピンピンの吊しの服が気恥ずかしい感じ?)そこで、早速古着屋さんにはいり、当日ナイトクラビングのためのコーディネイトをGET!当時は、今流行のツンツルルックではなく、オーバーサイズのアメリカンスタイルが流行でしたのでサイズもなんとか。《上着袖もパンツも巻き巻き》
それからのNYは古着やさんまわりで感覚を微調整、TRADが終わったのではなくて、古着スタイル感覚で進化していたのが、田舎者の僕にはわからなかっただけなのです。
" TRADは常に進化し永遠だ" 口ではこう簡単に言えますが、よく言っている方々のルックスの悪さ、時代感のなさに唖然としますよね。微妙なCHANGEをキャッチし続ける事は意外と難しいのです。と言った具合に、クタッと着込んだTRADスタイルを当時早めに理解できた偶然は、その後の服装感にモンス~ン!!
そんな当時を思いだしながらの映画鑑賞でした。
Written by 慶伊 道彦December 27,2010