Written by 慶伊 道彦December 28,2009
先週はネクタイの新しい役割に 対する講釈をたれましたが(真面目すぎて意外と不評!?)、これに 負けず今週も引き続きタイドアップの精神について。
先日 "アンナと過ごした4日間" という映画のワンシーンをお 話しましたが、タイドアップには男の決意みた いなものが感じられます。ある意味、男のセレモニーとでもいった方が良いかな。プロのスポーツ選手も移動の際、タイドアップをしている方が素敵に見えますし、又、決意も感じられますよね。危ないタトゥーだ らけのプロバスケッ トボール選手が、試合が終わるとさっそうとタイドアップしてリムジンに 乗るシーンなんて、想像するだけでもしびれます。
そこで今週の写真は3枚。
タフな探偵も、この通り危ないシーンでもタイドアップ。
ロックなシンガーも、曲目作りの際でもきっちり決めてるよ~。
哲学な学者も、この通りウォーホール的レジメンタルタイ。ツイードに夏のカンカン帽が以外でGOOD!
今年もいよいよ終わりに近づきました。一年間、訪れていただきありがとうございます。例年の弊社パーティの写真をもってお礼にかえさせて頂きます。HARDゆで卵NIGHTパーティ?!来年は、2月スタートです。
Written by 慶伊 道彦December 21,2009
ビジネスシーンに ノータイスタイルがまかり通るという事は、少なくとも2000年までは考えられませんでした。それだけに今日のタイ ドアップスタイルは、今までとは逆にむしろ 脱日常へと気持ちを動かす為の舞台衣装と捉えることが良いと思います。ネクタイが逆に凛としたカジュアル気分を演出する時代、これからのタイ ドアップは、アッパークラスを連想させる事はもちろん、ビシッとする事で上品なリラックス感をもかもし出すという事を主張します。
上半身をエレガントに、下半身をリラックスに。新しいタイ ドアップスタイルです。
例えば具体例を1例あげれば、グレーフランネルスーツの上着だけ使用しパンツはG~ンズ、オッ トベス トにチェックシャツ、レジメンタルタイかウールタイとくれば、上記の感覚が理解できる達人入りデス。
Written by 慶伊 道彦December 14,2009
クリスマスが近づくと街の音楽が急に 変わりだします。以前は ”毎度おなじみのマンネリ音楽” なんて思って無関心でしたが、近頃は年喰ったせいだけじゃなくて、巷の音がどうも幼いというか若年化しているので、かえってこの時期だけでもクリスマスナンバーやクラシックポップを聞くとなかなかいいなあと思いますね。
ですから、デスクに座っている時もこの時期だけはクラシックPOP。今年は、何故かフランクシナトラはまり。
(春にフランク永井の話をしたせいかな?)ビデオもその勢いでシナトラ詣で。 ”ネッ トで借りてポストに返却” の某よりシナトラの古い映画を三本借りました。(3枚がお得プライス!笑) ”地上より永遠に” ”刑事” ”野郎どもと女たち” いずれも、相手役が個性的なので楽しめましたが、特に”刑事”のシナトラデカがよかったですね。中年デカ役を演じているのですが、カッコイイ渋い!の一言。スタイルは、常にソフトボー、ボタンダウン、2ツボタンのTRADスーツ(なんとノーベント!)シナトラ流、崩しTRADの真骨頂。しかしシナトラほどスリムブリムのHATが似合う男はいないんじゃないかな?意外と斜めに 被るって難しいんですよ。相当上等に 遊んでないとね。そこらの芸能人じゃ、まねられないかな?その他の助演陣のおしゃれ度もなかなか。新米刑事役は、プュアなTRADスーツにステンカラーコートのシルエットがいいんです。また、若き日のジャックリーンビセッ ト(きれい!)の浜辺のピーコート。他にも刑事陣がおしゃれでした。
アカデミー助演賞を受賞した”地上より永遠に”の上等兵役では、軍曹から=さるヅラ=と呼ばれる脇役でしたが、それから15年、”刑事”では、先ほどお話しましたように素敵な顔となっています。一週間で15年トリップできる便利な時代ですから気がついたのですが、男は磨き続ければいずれは光るのだということ。
マフィアからの援助は映画 ”ゴッ ドファーザー” でも取り上げられ有名な話らしいですが、このコラム欄ではダークサイドは無視してこう締めくくります。==男たるもの、磨き続けろ!少なくとも15年は==
クリスマスシーズンにもてない男に贈るポールオースターからの提言。(ウソです)
Written by 慶伊 道彦December 07,2009
千原しのぶさんが、お亡くなりになられました。大物、森繁久弥さんの訃報の後などで目立ちませんでしたが、
少年時代の僕らにとっては、それ以上に 印象に残る素適なお姫様女優でした。
あの頃(55年代前後)は、日本映画全盛時代!毎月のように 映画館にいって見ていました。
笛吹き童子、里見八犬伝、鞍馬天狗、、、、特に 東映の時代劇にはまりました。
女優では、勿論、千原しのぶ(編み笠スタイルが粋な旅笠道中がいいんですよね)
丘さとみ(究極のお姫様役がピッタリ)高千穂ひづる(錦之助の相手役で嫉妬を!)
男優では、錦之助、東千代助、大川橋蔵、、、、少年時代を楽しませていただきました。
同じ頃、東宝映画は、もう少し大人っぽいサラリーマン物が得意でした。
そこで出てきたのが、森繁の三等重役シリーズ、社長シリーズ、駅前、、、、など。都会を感じました。
むしろ、森繁様の大物俳優になる前の初期の頃の喜劇が僕には思い出に残ります。
お尻のタッチのタイミングとか男の色気とか色々学んだものです。現代ではセクハラというらしいですが。
またサラリーマンと言う言葉に、まだ都会の匂いを感じ憧れていた時代でした。湘南とかよりも、
サラリーマン物の方が、素適で憧れでした。
その後、アメリカ映画でサラリーマンのかっこよさに憧れることになります。
(ジャックレモンの "アパートの鍵貸します" など)
最近、いろいろと昔の映画を見るのですが、当時のサラリーマンのスタイルがかっこよく
参考になりますし、なにより共演の女優がまた素適なんです。(秘書役)
ここのところ、名前はビジネスマンと変わりましたが、そのスタイルにはガッカリしますね。
男の得意であるべき、凛々しさが感じられなくなりました。これでは、女性のいいなりになるしか
ないんですかね。単に老人の遠吼とは思えないです。男よ!スーツを!タイを!ビシッと行こうぜ。
無責任一代男、わかっちゃいるけどやめられな~~い。はい、それまでえええよ~~
Written by 慶伊 道彦November 30,2009
Written by 慶伊 道彦November 24,2009
僕が最近なんとなく気になっている男のスタイルは、60年代。アメリカの青春時代といったところですね。NYのウインドウからもそんなタッチの写真を撮ってみました。
ブラックフリースのデザイナー “トムブラウン” も、いつも60年代を意識してスタイリングしているって感じですが、アイビールックを原型にしながらも、各パーツにオーダー感覚を取り入れ、うまく高級感を出しています。本人ブランドがデザイン過剰なので、かえって ブラックフリースの方が、より本来のトムブラウンの好きなスタイルなんじゃないかとついかんぐります。コンポラアイビーを理解出来る数少ない方ですから、あまりデザイナーデザイナーに なってほしくはないですな。
他の写真からも、エリの型の変化にこだわりが見えます。2つボタンでナローラペルとなると60年代の代表スタイル。シンプルな分だけ、ラペルのノッチの形に色々と工夫をこらす楽しみを見つけるのが男ルックなのです。
50~60年代のアメリカ映画は、こんな男であふれていますから、とっても勉強に なりますゾ。
Written by 慶伊 道彦November 16,2009
秋の滞在ホテルは、春と同じ The C ooper Sq. Hotel。アドレスもホテル名と同じクーパースクエア。イース トヴィレッジの入り 口にあたる場所にあります。価格も手頃だし、清潔でおシャレでもあるのですが、どうもいかんせんホテルフロントのオツムの具合があやしいのです。(前回もそう感じた。)そのへんは、やはりレギュラーホテルのホテルマンとの違いなんでしょうね。今風を選べば、こういった事は我慢の範疇なのでしょうか。
今回のディナーは,ALLEN ST.に 最近出来たばかり らしいカジュアルイタリアン “SORELLA”
イース トヴィレッジのさらにローアイース トに 位置しますから、以前でしたら考えられないエリアが、今、新しい動きをしています。店の入り 口は鎧戸の様な頑丈な扉。(一見客お断りのシグナル?)店内はろうそく照明中心のやさしいライティング。カジュアルでオシャレなんだけど、だらけてないできちんとした雰囲気は、NYでしか感じられないラインかな。料理はミニマムイタリアンなので、ワインもピエモンテ州の “CAREMA”
ピエモンテ州を代表するワインといえば、バローロとバルバレスコですが、このカルマ地区のワインは、よりピノ的感覚を味わえます。(ちょっと講釈、笑)ニューヨーカーも粋なワインを飲んでいますね。
Written by 慶伊 道彦November 09,2009
いい映画を見た 後って、なんか一週間位その名残を引っぱって気分が良くないですか?今回見た 映画がそれでした。皆さんに もさっそく映画館に 行って味わって欲しいと思い、書き込みました。もっとも言ってる本人も今年は、インフルエンザ騒ぎでつい映画館に足が向かなくて反省ですが。
さて、映画 "アンナと過ごした 4日間"
ポーランドの地方都市、人影もまばらで活気がなく、時の流れが止まったような場所。(映画公式サイトより)
ス トーリーや感想を述べる様な事はこのブログの役割ではないと考えますので省くとして、この映画の「愛」という主題の前には、我々ファッション屋も底浅く思えてきます。というのも、この映画には洋服や生活のトレンド感は一つもあり ませんが、それにもかかわらずなんか新しい息吹が感じられたからです。
71歳の監督イエジー・スコリモフスキの若々しい感覚に 驚きます。ポーランドの監督といえば、昔、アンジェイワイダの"灰とダイヤモンド"やロマンポランスキーの"水の中のナイフ"など素敵な映画がたくさんありましたが、早速今週末にでもTSUTAYAにGO!て気分。
偏執な愛をテーマにした 映画は、昔々、大学時代に見た「コレクター」を思い出します。いい映画でした。
監督ウイリアムワイラー 主演サマンサエッガーとテレンススタンプで蝶のコレクターシーンが印象的な映画ですが、同じ狂気でも「アンナ ・・・」の方がより 純でやはり今の時代背景を表していると思いました。
最後に、ワンシーンだけ男が正装をして行くシーンがあるのですが、良かったですね~。そのシーンで映画がしまりました。やはり、白のシャツとネクタイは男を上げますね。
ポロシャツ諸君!せいぜいネクタイを巻きましょう!
Written by 慶伊 道彦October 28,2009
Written by 慶伊 道彦October 26,2009
4日間という短いN.Y.滞在の最終日は、きまってDown Town。
ビジネスシーンには関係ないですが、訪れる毎に少しずつ変化しているので一日とはいえ滞在するのが楽しみです。
ちょっと箸休め的な感じで、ひと休みがてら映画を一本観る事が多いのですが、今回はあいにく良い映画が来週スタートという事でがっかりでした。やむなく、行きつけのANGEL IKA 映画館に行ってとりあえず選択。
マイケルムーアの「CAPITAL ISM」をやっていたので、それ。第一作のインパクト(特にチャールス トンヘス トンへの突撃取材)には、とても及ばなくマンネリ な気分でした。
来週から、コーエン兄弟の「シリアスマン」や「TRUCKER」「BRONSON」etc.めじろおし。残念!
CROSBYス トリートに新しいホテルがオープンしたので、調査?!ロンドンのホテルチェーンのNY一号店。
ロンドンっぽいクラシックモダーンな雰囲気でしたが、N.Y.にいったという気分が出るかな?通りには古いBAR「SAVOY」や新しいカフェ「ソーホーパーク」など、良い雰囲気でブロードウェイから一本入っただけで静かな街並でした。